ツアー最終日。

昨日とは全く違う独特の空気が流れ、

会場にWAVEがおきる。


サザンのファンになったのは

小学校5年生の時。32年前だ。

明石家さんまさんが大好きで、憧れていた時代。突然さんまさんが、登場したCM

サザンのニューアルバム「KAMAKURA」のCMだった。

当時、いいとも!でもタモリさんが話題にして、なんかすごいものが発売される感があった。

そして、買ってもらったのである。

初めて、ほしい!と、買ってもらった

アルバム、それが「KAMAKURA」だ。

そこから、サザンとの人生がはじまった。


1曲目は、東京VICTORY からはじまる。

近年誕生したサザンの曲の中でもっとも

ライブの軸になる、会場と一体感のある曲だ。

壮年JUMP で、ファンのみんなに感謝をあらわし、紅白でも披露された #希望の轍 でサザンワールドへ誘う。

ここからが、今までと違った。


1991年、

THE音楽祭 が初めて僕がみたサザンのライブだった。

1曲目が、桑田さんのため息からはじまる、かなりマニアックな

#逢いたさ見たさ病めるMyMind だったことは一生忘れない。

これがビッグアーティストのコンサートか!

と、感動した高1の夏。

そのライブで聴いて大好きになった曲、

古戦場で濡れん坊は昭和のHero が歌われた昨日のライブ。


前半から中盤にかけて

ファン以外は全くハテナな選曲が続く。

戦う戦士たちに愛をこめて 以降は難易度が高い。

まさかの #欲しくて欲しくてたまらない 

歌詞が素晴らしい。

赤い炎の女 JAPANEGGE と普段は歌われない曲が続く。


昨年ロッキンで

神セトリを披露したサザンとは

まったく逆の裏サザン。

いとしのエリーも、真夏の果実も、みんなのうたもないサザン。


中盤披露された #慕情 は、そんなことは関係ないと感じさせる。ファンだけでなく、初めてサザンをみた人も含めて、会場中が感動につつまれる。

さらに新曲が、披露される。

愛はスローにちょっとづつ

今後リリースされるとして、

情景が浮かぶ曲だったので、この曲に

ストーリーがついていくことが楽しみだ。


個人的に嬉しかったのは

ゆけ!!力道山 HAIR だった。

サザンは時折個人ネームの曲や、

アルバムに入れれない流れを切る曲調のものが存在する。

メリージェーンと琢磨仁や力道山は、

その性質からアルバムには入らず、

シングルの2曲目という立ち位置。


HAIR は、歌詞が面白い。

天国の面積は人生を印刷するスペース

と言った哲学的な言葉が続く。

ただ歌詞だけがいいわけではなく

後半の大サビにかけて壮大になっていくストリングスが素晴らしい。

宇宙映像とマッチしていた。  

女神達への情歌 もだけど

今の自分と懐かしさが交差する。


忘れじのレイドバック で、メンバーの若い頃の写真がたくさん出てくるが、

25周年ライブの時のまだ京都に住んでいた頃の自分と、昨年僕が勝手に主催した 勝手にサザンDAY おとぎ話 が歌ったあの瞬間がよみがえる。

様々な自分と重なるのがサザンの凄さだ。

今回のセトリは、歌詞遊びが面白い曲が多いと感じた。

“大破恋恥”のように、

桑田さんが作った熟語や、

“汝は女詣で用すれば艶の談”

など、古文を使った曲も。

サザンのコンサートは、歌詞がしっかりモニタに映し出されるので、歌詞の面白さもあらためて堪能できる。


そして、後半は

小林克也さんが登場し、

DJコービーの伝説 サザンだ!ロックだ!

おりこうな奴は、GET-OUT

アーパーならcome on

ここからは誰もが盛り上がれる

サザンワールド。


シュラバ★ラ★バンバ

マチルダBABY

ミスブランニューディ

イエローマン

マンピーのGスポット

と、たたみかけていく。

28年前に初めてサザンを見たあの日からかわらないメドレーで会場を一体化し、

盛り上げていく。

マンピーのGスポットは、

毎回被り物が楽しみなコンテンツになっているが、変態仮面のダンサーが登場するパフォーマンスは、だれもがバンド表現のスタートとして、なんでも俺たちは楽しんでやる!

このバンドでビッグになってやる!

という学園祭のノリ、鎌倉学園や青学で

やってきた事が、40年経った今もかわらない。

その青さ、がサザンの凄さであり、面白さなんだなと思う。


つづく