112頁から113頁抜粋

 

 わたしは病気治しについて何か話をしてくれと頼まれました。

 本当のところを申しますと、わたしたちは自分で自分を治しているだけです。それ

にはある非常に強力な要因があります。というのは、各自が銘々の裡(うら)に神性

即神を認めるや否や、認めた本人と神とは結合されて。病気に対して絶対多数となる

わけです。きまってその通りになります。

そもそも神理は不完全なるものを全然知りません。世界中の神癒の行われている神殿

で起こるのも、全くこの道理によるものです。このような聖所に行くとき、人々はき

っと奇跡の成就と完全なる健康回復ばかり思い続けながら神殿の霊波を受けるので治

癒が起こるのです。

 わたしたちはそれを写真でお目にかけることができます(注 本書に写真の掲載は

無い)。わが国(アメリカのこと)のある大都市の或るお医者が私たちと一緒に仕事

をしたことがありますが、その方が実験の目的で、同僚に医者仲間で治せない病人を

X線写真とカルテを添えてよこしてくれと、頼んだことがありました。

 わたしたちの使っているカメラは病気のある箇所を示す式のもので、寿命があって

健全な場合には、肉体が燦(きらめ)き乍(なが)らフィルムに写ります。このカメ

ラで写してみると、肉体から光が実に30呎(フィート、約30センチ)も出ている患

者もおりましたが、わたしたちが扱った九十八例の中、完全に治って帰るまでに、カ

メラの前に三分といた者は一人もいません。

 わたしたちは只こう言っただけです。『いいですか、あなたはこれまでにX線フィ

ルムに映った暗い所にばかりに注意を集中してきたでしょう。光やこの明るい所など

、光の源に注意を向けたことは全然ないでしょう。さあ、もうそんな暗いところなど

すっかり心から放してしまいなさい、そうして明るい所、明るいことばかりを一心に

考えるんです』とね。すると、九十八例とも皆んな銘々担架にのせられてやってきた

んですが、全部が全部完全に治って帰りました。どうです、まさしく自分で自分を治

している証拠じゃありませんか。そういう訳で実は皆んな自分で自分を治しているの

です。これはもう絶対です。

 もしわれわれがこのように、どんなことがあっても積極的な考え方を続けて行くな

らば、遠からずして病気など無くなってしまうでしょう。一旦、病気の名がついてし

まうと、われわれは心の中でその病名を何度も何度も繰り返すものです。ところで想

念と名前とは「物」なのです。従ってもしわれわれが、真理を知らぬ人々がやってい

るように、この想念と名前とを絶対視して、その想念を起こしたり名前を口にしたり

してそれぞれの持っている波動を起こすと、完全にその想念や名前の通りのものが実

現してしまうのです。今までに人間世界に現れてきたものすべてを調べてみると、こ

れが真理であることがわかります。だからわたしたちは、自分の中(実相・神我)へ

入り込み、掘って掘って掘り下げて行かなければならないと考えるのであります。