和田はつ子さんの著書の二冊目で、
「恋文の樹」です。
本の中で気になったことを。
表紙の紫の花の名前が分かりますか?
この花↑は、「トリカブト」
花も根も猛毒ですが、
漢方薬では、
附子ブシ
キンポウゲ科シナトリカブトの子根を乾燥したものです。
狂言の「ブス」が、これにあたります。
薬効は、検索しました。
附子はキンポウゲ科、トリカブトの塊茎で生薬の中で最も毒性の強い薬物ではあるが、経験的に新陳[[代謝]]亢進作用、鎮痛作用、強心作用などの薬効がわかっている重要な生薬であり、陰病で寒の症状が甚だしい状態に用いる温熱薬として位置づけられている。
毒も薬も紙一重。
使い方なんですね。
この作品は、
この附子が、薬草園から盗まれる事件が発端です。
読んで、特に興味をそそられたのは、
この度の主人公「口中医 桂助事件帖」の「口中医(歯科医)」の仕事ぶりです。
江戸時代の医者は、ほとんどの所で自前で薬草園を持ち育てて、薬種代を安くしていたそうです。
口中医(歯科医)も例外では無く、野草園を管理しています。
薬草は、植物です。手入れをして、それを薬に。
今でも、
歯🦷と口中に巣くった病原菌は、
脳から体全体を蝕む病気を引き起こします。
歯磨きの習慣が無い当時の庶民は、歯痛で大変なことに。命を落とすことも。
痛みが直接来る歯痛の苦しみと熱。
これを抑える為の附子だったんです。
そんな庶民の歯の疾病の実情と漢方薬での治療法が紹介されています。
漢方薬も、とても興味深く読みました。
寝る前に、歯を磨くのを忘れないようにしましょう❗️っと。