日韓合作映画「ザ・テノール 真実の物語」をやっと観てくることが出来ました。
もう地元の映画館では終了でしたから、新宿ピカデリーです。
凄いです、新宿の映画館は。
満席でした
。
10月初め、物まね芸の「すなほさんの誕生会」で役者の堀田眞三さんにお目にかかったあの日の出逢いを思い出して見に行きました。
堀田眞三さんは世界一の声帯の権威者で京都大学名誉教授「一色信彦」氏を演じていました。
この映画のキーマンでした。
この映画ですが
まず最初の場面はドイツのオペラ座でのオペラ「トゥーランドット」公演でした。
最初から、会場の豪華絢爛の素晴らしい舞台の中でのオペラ観劇を大スクリーンと大迫力の音響の中で、背中がゾクゾクとする感動を味わいました。
そのオペラ歌手が「べー・チェチョル」さんでした。
彼が素晴らしいテノール歌手であることが伝わってくるオープニングでしたね。
トゥーランドットは舞台が中国と日本です。
その主役を賞賛して「最高のリリコ」と会話にありました。
リリコといわれて何のこと?!状態でしたが、歌の持つ情感がヒシヒシと伝わってきましたので、
リリコとはそういう歌い方をするオペラ歌手のことなんですね。
舞台芸術の中の最高峰はオペラだと聞いています。
なかなか本物を直に拝見することは少ないのですが、オペラに触れたいと思っています。
オペラの役者は歌手でもありますから、声にあった得意なオペラがあるそうです。
だから役者ですが、やれる役には様々な制約がありそうです。
さあ、本題の映画です。
この映画は、現実にあった実話です。
世界的なオペラ歌手、ベー・チェチョルさんは、韓国人でヨーロッパで認められ、
これからいよいよ活動の幅を広げようとしていました。
その彼を観るために日本からやって来た沢田幸司という男との出会いが、その後の二人に友情と絆をもたらします。
日本で彼を最初に売り出すのが沢田です。
彼らの友情は「歌は心」で結ばれました。
ベー・チェチョルさんも素晴らしいですが奥様も彼を愛し共に歩む素敵な方でした。
沢田には日本での興業の失敗に寄る多額の借金があります。
しかし、沢田は心の歌を届けることをモットーに仕事をして起死回生を願い世界一のオペラ歌手を求めていました。
その沢田にも良きパートナーが出来ました。
ぺ・チェチョル役をユ・ジテさん。
沢田幸司役を伊勢谷友介さん。
パートナー役が北乃きい さんです。
ベー・チェチョルをオペラ歌手として、沢田が日本での初公演を大成功させ次回に期待を寄せて企画を考えているころ。
ドイツでは、「オテロ」の役がべー・チェチョルに回ってきます。
オテロの稽古場の歌にしびれました。
彼の実力に魅せられたのは沢田だけではありません。
本場イタリアからも。
しかしべー・チェチョルはまず、足固めをドイツでしっかりやりたいと思っています。
イタリアのエージェントからの誘いを断ります。
ちょっと遺恨が残りますが。
ぺ・チェチョルは自分がアジア人で、ヨーロッパで認められるためにしっかりと、ここドイツで、足固めしたいのでした。
オペラ「オテロ」の初日がいよいよ目の前に。
彼は稽古に余念がありません。
ところが、喉に異変が。
ガンができていたんです。
簡単な手術で終わる予定でした。
しかし、声帯と肺を傷つけて切除されました。
オペラ歌手にとって大事な声が喪われたのです。
仕事のキャンセルだけではありません。
就労ビザも。
これからの生活も。
まともに声を出すことも。
歌うことは不可能です。
全ての希望が失われました。
なんとか光を見つけ出したいベー・チェチョルの妻はインターネットで調べます。
しかし、そこまででした。
日本ではこの事態を知った沢田がぺ・チェチョルに接触と治療方法の為に動き始めます。
沢田の赤字の会社の幹部から反対の動きが。
しかし、沢田はなんとかベー・チェチョルをオペラ歌手として、復活させたいのです。
なぜこだわり、困難にもめげず力を注ぐのか?
ここに彼、沢田の思いが伝わる作りをこの映画は最初から伏線を張りながらクライマックスへと進めていきます。
観ているこちらも応援したくなるのです。
愛と勇気と友情と情熱と感動をこの映画で得ることが出来ました。
人類の為の家族の素晴らしい映画です。
現実のお話ですし、このあとベー・チェチョルさんにはものすごい奇跡が起こったことをエンドロールで知りました。
途中、途中に歌が入ります。
オペラ歌手の方の歌声に感動します。
この映画のラストで、ぺ・チェチョルさんの歌うアメージングジング・グレースは涙がいっぱい零れて、泣きました。
会場のブラボーと共に映画にブラボーと叫びたくなりました。
素敵な映画の時間でした。