映画「渾身」 映画鑑賞〈2〉

舞台は隠岐の島。



美しい自然が残る島根県隠岐の島が舞台。

そこに古くから伝わる古典相撲を通して、島とともに生きようとする家族の姿を感動と共に描いた映画「渾身」。

2013年1月12日(土)より公開され、昨日観てきました。

この映画の監督は錦織良成さんです。

監督は島根県ご出身だそうです。

■「渾身(こんしん)」

【あらすじ】(HPからの引用)


 島に暮らす多美子は、夫の英明と、まだ「お母ちゃん」とは呼んでくれないが、

前妻で亡き親友・麻里の忘れ形見である娘・琴世と幸せに暮らしていた。


英明はかつて、親の決めた婚約者との結婚を破談させ、

麻里と駆け落ち同然に島を出て、両親からも勘当された。


しかし、古くからの因習が残る島の人たちの厳しい目に合うことも覚悟の上で、

再び島で生きる事を決意。

そして、日々黙々と伝統行事である古典相撲の稽古に励むのだった。

 今日は20年に一度の大切な行事、遷官相撲大会の日。

地元の皆から認められ、最高位の正三役大関に選ばれた英明は、

地区の名誉と家族への想いを賭けて、ついに土俵に上がる―。



【観ての感想】


 隠岐の島にはまだ訪れたことはありませんが、

いつか行ってみたいと思っていました。

この映画を観ることで、島の生活や文化、自然に触れることができると思い、

映画館に足を運びました。


 島根県の本土と中国大陸と韓国との間の島が「隠岐の島」です。

そういう意味でも、文化の交流地点であり、

島根県といえば神々が集まる出雲もあるので、

神を祭る古い行事も多々あるんです。。


日本には八百万の神々がおられます。

万物すべてに神が宿っているという信仰を受け継いできたお国柄の日本。

この隠岐の島は、その伝統を様々な祭りとして、しっかり受け継でいます。


古式相撲がその一つでしょう。

遷官相撲大会は二十年に一度のハレの舞台です。

力士は神のお遣い。


しこを踏んで大地をしっかり踏み固めます。

神様の信託を受けています。

勝負に勝ち負けはつきものです。

そこで、二番勝負をします。

二番目は、勝ちを譲ります。

真剣に勝負し、力士は神々しく、

観客の顔は笑顔で輝いています。


映画は、

隠岐の島の空中撮影から入ります。

断崖絶壁でどこに人の住む集落があるのかしら。

草を食む山羊(?)の牧歌的なオープニングから現代へ。


これから始まる古式相撲奉納での出番を待つまでの、

英明の回想と現在が交錯しながら映画は進みます。


 何度も涙が零れました。

等身大の一人の若者「英明」を通して、地域や仲間、家族が繋がっていくので、観ていて胸が熱くなるのです。

映画のCMでも流れましたが、『負けたって、いいじゃない…』これは絶品の台詞です。


この相撲大会は二十年に一度です。


島中の熱気が土俵に伝わってきます。

長野県の「大鹿村歌舞伎」でも、たくさんのおひねりが飛びました。

ここでもそうですが、やはりそこは相撲。

塩がまるで大雪が降るように、

そして、真っ白に積もります。


 そのスクリーンに懐かしいお顔が映りました。

英明の後見人の中に、水木プロデュースの「佐藤浩之さん」が居たのです。

佐藤さんは一年前、

ご病気で、舞台役者休業を宣告されていました。

まさか、ここに??。

間違いありません!!


そのお顔は、演技は。

佐藤さんも他のスクリーンに映った皆さんの顔も

この映画のタイトル通り「渾身」でした。


この映画すべて。

これが『渾身』そのものなのです。


観て本当に良かったです。

日本人の魂をみるようだ!!といった方がおられましたが、その通りですね。

決して隠岐の島だけが、特別ではないと思います。

それぞれの故郷にそれぞれの祭りがあって、

この日、一体になるんですね。


お薦めです、好い映画でした。