「利休にたずねよ」は、
日本人が長い歴史の中で培ってきた「侘び・寂びの文化」と美醜観念にもふれた素敵な作品です。
直木賞受賞作品です。
「利休にたずねよ」
利休という人物に興味があります。
詳しく知っているわけではないのですが、なんとも好きな人物の一人です。
今回、この本を読むきっかけをくださったのは、
アメブロで「文学どうでしょう」というブログをかかれている立見翔太さんのブログを拝見していることがきっかけでした。
なぜ、私は利休が好きなのか?!
自分なりにしっかり考えなおす本となりました。
茶道の世界で利休と言えば千利休(せんのりきゅう)。
現代まで続く茶道の家元「千家(せんけ)」の祖ですね。
裏千家と表千家と武者小路千家がありますね。
この利休が豊臣秀吉から切腹を命じられ、自刃(じしん)の当日から
、過去へ遡って話がすすみます。
ただ今、研伸館の現代国語の中村先生が、夏目漱石の「こころ」を講義・解説をアメブロでされている方がおられます。
http://ameblo.jp/kimi-nakamura-ken1102/entry-11321851746.html
お盆ですから供養もこめて。
そこには「日本人の価値観」が示されています。
それは、日本人(Kも)は、美醜の観念で生きるのであって、
良いか悪いかという、善悪二元論では考えない。」というものです。
まるで呼応したように「利休にたずねよ」を読んでいるので、
正に、この価値観で生きる利休や日本人が描かれています。
たまたま、遣欧使節団が日本に帰って来ました。
そこでの宣教師が、それを言い当てます。
「日本人は、美しさが何よりも優先し貴ぶのだ。
しかも、美しさの究極が茶道だ。
泥でこねた汚い茶壺。
あんな物は、沢山焼かれた入れ物の一つに過ぎない。
なぜ高価な物と珍重するのが、値打ちはない。」と。
また、
「狭くて部屋でこそこそと飲むのも。
だから西欧人は日本人が分からないし、変な民族だ、レベルが低い。」と。
何をもって美と醜を分けるのか。
此処は、それぞれの立場で違って行くように思うけれど、
実は日本人の感覚の中にこの美醜を見分ける眼力は長い歴史の中で育ち、目先の華やかさに動じない確固とした美意識が育っていくのですね。
まだ半分を読んだところ。
じつに深くて面白いのに、読みやすいのです。
知らぬを知る面白さを味わっています。