ペルーのべネスエラ問題①の続きです。
私のホームスティ先はリマの北部、ロス・オリーボスという場所です。
南部のミラフローレス、サンイシードロ、スルコなどの高級住宅地とは違い、
よく言えば庶民の町です。
そして、近くにはプラサ・ノルテ、メガ・プラサと巨大ショッピングモールが2つあり、大きなバスターミナルもあります。
リマを南北に貫く幹線道路”パン アメリカーナ”と専用レーンを走るバス”メトロポリターノ”の駅もあります。
人が大勢集まり、商売しやすい、移民の住みやすい地域ということです。
バスの停留所には以前は見なかったコーヒー売りと
アルファフォーレス(ペルーのお菓子、ベネズエラにはないそうです。)の物売りが本当にたくさんいました。
なぜみんなアルファフォーレス?と思いました。
7月末頃にはドーナツも現れましたが、みんな同じ。
そのほとんどが、
いや、全員がベネズエラ人です。
何か組織があるのでしょうか?
バスの中へは色々な物売りがきますが、以前からいるガム、ナッツ、飴、便利グッズなどのペルー人物売りよりベネズエラ人のアルファホーレス売りの方が多いのでは?という程でした。
紙くず同然のベネズエラ紙幣を売る人もいました。
プラサ ノルテのバス停脇にある市場のベンチではアルファフォーレスをビニール袋に入れバケツに詰めて準備したり、集っていたり。
もしかして、野宿して住んでる...?
夜遅くにバスで帰ると、停留所付近はベネズエラ人だらけで、遅い時間も人がいっぱいです。
滞在していた期間だけでもどんどん増えていく。
それもそのはず、毎日平均2500名ものベネズエラからの入国者がいるというのですから。
陸路で入りやすい、同じスペイン語圏でしかも経済成長中のペルーへ向かって続々とやって来ていました。
初期の移民達はカフェやレストランのウェイター、ウェイトレス、ジムのトレーナーなどの仕事を得られたのでしょうが、
もう仕事もあまりないのでしょう。
私の友人達も、もう多過ぎると言うようになって来ました。
そして、とうとう事件が起こりました。
私のペルー滞在最後の週にプラサ ノルテの銀行で強盗未遂事件があったのです。
帰宅すると日本人の友人から”プラサ ノルテで銃撃事件があったから気をつけて!”とメールが来ていました。
ひー、今行って来たところ!
じつは、プラサ ノルテの強盗事件があった銀行の二つ隣の銀行へ行って帰って来たところでした。
もっと早く家を出るつもりだったのですが、なんだかグダグダして遅くなりました。
もし、予定通りの時間に行っていたら、まさに銃撃の真っ最中だったかもしれません。
ダラダラして、助かりました💧
あとでわかったのは、ベネズエラでも何回も捕まった犯罪者がペルーに入国し銀行強盗を企て、銃撃戦ののち捕まったとの事でした。
教育レベルの高いベネズエラ人だけではなく、
犯罪者も含めいろんな人が流入しています。
とうとう2019年まで特別措置をとると言っていたペルーも、お隣のエクアドルと同じように
8月25日からパスポート持参が義務化しました。
公共サービスも破綻しているベネズエラでは今からパスポートを手に入れるのはかなり難しいそうです。
エクアドルにもペルーにもパスポートがなければ入国できません。
つまり、チリにもアルゼンチンにも行けないということです。
ニュースでブラジルに移民が殺到しているといっていました。
言葉も違うし、べネスエラからアマゾン越えはかなり大変なはずです。
海外へ脱出できなかったら、食料も医療品も日用品もない国でどうやって生きていくのか。
ちょうど、AFPニュースでベネズエラのインフレ率についての記事があがっていました。
8月は200%
年率で20万%
に、にじゅうまん!!!!!!
風光明媚で、温暖で、資源豊富で豊かだった国が破綻してしまった。
人の暮らせる国ではなくなってしまっている。
どうやったら元の豊かな国に戻って、
海外に逃げた人が戻れるのか。
本当に気の毒で、暗たんたる気持ちになります。
ペルー始め南米各国共通の大問題。
早く改善する事を願ってやみません。