古代アンデス文明展 | Para Gran Chimu !南米ペルー舞踊・マリネラのブログ

Para Gran Chimu !南米ペルー舞踊・マリネラのブログ

ペルーの国民舞踊であるマリネーラ・ノルテーニャの事
日常の出来事、ペルーの紹介など、気ままに書いています。

東京の江古田で教室を主催しています。
http://chifumifukuda.jimdo.com/

{08993CBF-086F-4F95-8FCB-A8CF54D8C2A3}

 

上野の国立博物館で開催されている

古代アンデス文明展」に、11月に行ってきました。

 

ブログになかなか書けなかったのですが、

そろそろ終わりが近づいてきたので、

慌てて書いています。

 

今まで色々なペルーの展覧会がありましたが、

今回一番の違いは、皆さんが書かれているように、

写真撮影OKということです。

 

もちろん、撮影禁止のものもありますが、

大部分の展示物がOKというのはうれしい限りです。

 

ペルーの歴史は時代の流れとともに、

北部・中央部・南部という地域別で年表ができていて、ちょっと複雑なのですが、

今回は時代の流れと各文明がわかりやすいように部屋に分かれていて、

とてもよかったです。

 

 こんな感じです。

{2D6866BB-E0CE-4BBD-A15B-BB6971C44028}

 

これだけ多くの展示物を一度に体系立ててみることができる機会はなかなかありません。

東京では2月18日までです。

 

まだ行っていない方は、ぜひ足を運ぶことをお勧めします。

 

撮ってきた写真をご紹介します。

 

 

 

第1章アンデスの神殿と宗教の始まり

カラル文化(紀元前3000年頃~前2000年頃)

 

バスツアーで行きましたが、約5000年前とは思えない立派な遺跡でした。

その時、発掘されたものは見ることができなかったので、今回見られてうれしいです。

 

 

{F3647CBD-B542-4075-884B-2FF6FC07821C}

小型男性人像

 

{BC66DC3C-B4FA-4F0C-ABF5-8DCF14F534D9}
線刻装飾のある骨製の笛
ペリカンの骨でできていて、真ん中の穴から吹くそうです
 
 
第 2 章 複雑な社会の始まり
チャビン文化(紀元前1300年頃~前500年頃)
 
{7F6AFDD7-2910-4BC7-9CF0-145394BD1C8E}
テノンヘッド
 
 
{38572E82-1022-4CFE-A82A-C8452A957FD9}
自身の首を切る人物の象形鐙型土器
 
{C855A683-90E8-446B-9CAA-78FAB14A3FD1}
ストロンブス貝の殻で作られたトランペット(プトゥプトゥ)
ほら貝みたいなのです。
 
第 3 章-1 さまざまな地方文化の始まり
ナスカ文化(紀元前200年頃~紀元650年頃)
 
image
植物を身に着けた人型神話的存在が描かれたヒョウタン容器
クモが描かれた土器
 
 
{C25F5CFD-DC4D-4C43-A418-A8DDCE35F304}
縄をかけられたラクダ科動物(リャマ?)が描かれた土製の皿
クモと言いリャマ(?)と言い、ユーモラスでかわいい。
 
{F5FBB874-DD90-41EF-9F4A-ECDFF58D1FC4}
11本の管を持つ大型の土製パンパイプ(アンタラ)
現在でも竹製などで、フォルクローレの演奏で使用されています。
 
第 3 章-2 さまざまな地方文化の始まり
モチェ文化(紀元200年頃~750/800年頃)
 
トルヒーヨの近郊にあり、なじみ深い場所なので
写真も多めです。
 
{D2E68C8F-8181-4EA0-AC04-4559178FF2D7}
銅にメッキをし線刻模様を描いたガラガラ。
楽器の一つだそうです。
 
{E11AA26A-A5C4-47BB-8AA0-3EA73B447CAC}
ウミガメをかたどった鐙型注口土器
かわいい!このレプリカが欲しいです。
 
{984CA86B-3669-4CDF-BFAB-029F7CC88176}
成人男性のリアルな顔が付いた大型壺
今でもこんなお顔の方が街を歩いていそうです。
 
{9E84E7B0-AE23-470F-B05A-CB5662156D28}
チチャ造りをする男女を表した鐙型注口土器
 
{EAEFB9CC-11BF-49E0-803E-7ACC50564989}
金地に象嵌された人面形の装飾品
 
{C1DBA3C6-5D37-48FB-B935-20971C69976F}
同じ人物の人生の3つの時期の顔を表現した肖像土器
写実的ですね
 
{4C234B93-D636-4C58-84A4-8657D2FEA4B6}
2柱の主神が描かれた鐙型注口土器
2柱の主神とは昼と夜の神です
 
{401514E3-8795-47AE-A842-B15DF90928F0}
モチェの神の肖像土器
モチェは海のそばなので、海に関係するものが多いです
 
{C5BA1BAC-55EE-42F1-AB1E-E3E50A69B36E}
擬人化したネコ科動物
戦士の像付き黄金の耳飾り
猫の方はどこかで見たと思ったら、在日ペルー大使館にあったものでした。
 
{82ADC823-CD2F-4741-B861-B60ED2C1ED5E}
ネコ科動物の毛皮を模した儀式用ケープ
ネコ科動物の足をかたどりメッキを施した詰めを付けた土製品
これらを付けて儀式に臨んだのでしょうか。
 
第 4 章-1 地域を超えた政治システムの始まり
ティワナク文化(紀元500年頃~1100年頃)
 
ティワナク遺跡はボリビアの高地、標高3900メートルほどのところにあります。
1987年に行ったときは、荒涼とした場所に静かに佇む遺跡で、
太陽の門と石の壁が印象的でした。
 
{5383AC52-FD6E-42AE-AA47-C1CFBB95099B}
ネコ科動物をかたどった多彩色土製香炉
 
{6AE8F6A4-4E5E-43C5-B59B-8D3509424A06}
リャマをかたどった土製香炉
ティワナクの動物はちょっと獰猛な感じです
 
{784FDEA2-C009-4821-8B9C-90FCE0429F84}
カラササヤで出土した金の儀式用装身具
 
{9E1D1A71-6EB6-4511-9A10-FA3F5F8B2E47}
パリティ島で出土した土器
ティワナク遺跡の壁にもいろいろな人種の顔のレリーフがあったのを思い出しました
 
{353D2618-7C75-40B6-A16E-9EA37420EE0F}
四つの突起のある帽子
以前見たワリ文化の帽子に似ています
 
第 4 章-2 地域を超えた政治システムの始まり
ワリ文化(紀元650年頃~1000年頃)
 
{B481D73A-54A9-4FAD-B31C-21F013C72C6E}
「杖を持つ神」が描かれた多彩色壺と鉢
 
{661C9108-270E-444E-BB1C-4388938F7B65}
チュニックの一部(?)
と説明のあった布
絞り締め染ですよね
 
{3627FAA3-E17C-416E-84C3-C41300B12598}
つづれ織りのチュニック
チュニックというか、ポンチョ?
 
第 4 章-3 地域を超えた政治システムの始まり
シカン文化(紀元800年頃~1375年頃)
 
シカン文明展は以前にも日本に来ましたが、
多くの黄金出土品が出たことで有名です。
 
{29D0E20C-077E-4228-8669-239B7DAA4EBB}
金の首飾り
一つ一つに装飾が施され、豪華で美しい
 
{2CF5CD0F-A77E-4F0B-AF16-A029D6BC441D}
鉢型の金の器
細かい細工が施された金の装飾品
打ち出し技法で装飾をほどこした金のコップ5点セット
 
{D4ED12DF-D8C5-4129-8957-B0FE53082452}
打ち出し技法でシカン神を描写した金の飲料容器
金メッキした儀式用ナイフ(トゥミ)
 
金の細工技術が高度なのがよくわかります
 
{958532BB-BCCF-47C5-992D-6749EB10F96E}
貝殻と鉱物ビーズで作られたU字型の胸飾り
 
金だけではなく、高い加工技術があったことがよくわかります。
しかし、重そうです。
 
{D5BE95DC-6B31-4642-B43D-4AF90AA7FDC6}
チャンカイ文明(ペルー中部で紀元後1000-1400年頃栄えた文明)の
頭を覆う布
このような繊細なレースの布が出土したことは奇跡に近いです。
リマにある天野プレコロンビアン博物館はチャンカイ文明の遺品収集で知られています。
リマに行く機会がありましたら、ぜひ訪問することをお勧めします。
 
第 5 章 最後の帝国―チムー王国とインカ帝国
チムー王国(紀元1100年頃~1470年頃)のゾーンに来ました!
 
{D266276D-4753-48F4-A8E1-A4194B91450B}
 
トルヒーヨ近郊、海の方へ行く途中にある広大なチャンチャン遺跡
チムー王国の首都です。
見渡す限り砂の遺跡で、それでもほんの1部です。
 
 
チャンチャン遺跡
 
 
{7F84E5AD-92D9-4E6E-AE87-EE47D4922234}
木製柱状人物像
チャンチャン遺跡の王宮腹蔵建造物の入り口付近に埋め込まれていた像とのこと。
 
こういうこと?
 
 
{91DE757E-3795-433E-9057-AB3CC41BD67D}
国政の葬送行列のミニチュア模型
 
 
インカ帝国(紀元15世紀早期~1572年)
 
{A7143B69-CE01-434C-8193-6C9AF2831FF1}
金合金製の小型人物像(男性と女性)
 
インカ帝国時代の金製品はスペインが徹底的に狩り集めて解かしたため、
残っているものは小さいもので、数も少ないと説明に書いてありました。
この像もよく残っていたなと思います。
それまでの技術の集大成であったインカ帝国。
金製品が残っていたらどんなに素晴らしい、
高度な技術が見られただろうか、と残念でなりません。
 
第 6 章身体から見たアンデス文明
チリバヤ文化(紀元900年頃から1440年頃)
 
こちらのゾーンは頭がい骨とミイラの展示で、
写真撮影不可です。
 
 
 
古代アンデス文明といいますが、
実はインカ帝国以前に栄えた文明の多くは
アンデス地方ではなく海岸地方にありました。
 
これを機にペルーの海岸地方
特に北部の素晴らしい遺跡も訪ねて欲しいなーと思います。