こんにちは。特別養子縁組前提に赤ちゃんをお迎えした、ゆきみのです。
おじさんに「お守り」をオーダーしに行った、若かりし頃の私…。
私のお願いを聞いたおじさんは、「黒い石」を取り出してきました。バリ島では、ダイヤモンドよりもパワーストーンの方が価値があり、バリ人は大体、指輪を身につけています。
その黒い石…名前は忘れたんですがバリの僧侶が身につけるものだと言ってました。
日本でもそうですが、お坊さんとか僧侶って、信者達に演説・説法をするでしょう?たくさんの人達に自分の言葉や想いを届ける為の石だ、みたいな説明を受けて、当時、私が日本でしていた仕事にピッタリだったから、「それが欲しい」と、即決。デザインもおじさんにお任せして、オーダーしたんです。
1週間後、指輪を受け取りに行く日。大喧嘩をした、私達夫婦。。。その時点で、結婚して数か月たっていたと思うんですが、出会いからわずか1年で結婚し、しかも遠距離恋愛でしたからね。結婚して初めてすり合わせる事が多く、そして私は、慣れない国や言葉での生活に、イライラが募っている頃で…そのはけ口が、主人しかいなくて
仲直りする事なく、約束の時間にお邪魔したんです。もちろん、喧嘩してましたなんて事言わないし、そんな雰囲気もわからないよう、笑顔で挨拶したつもりでした。
ところがおじさん、微妙な顔をしながら、私に指輪を見せ…そして、私にはわからない言葉で話し始めました。バリ語、インドネシア語混じりの言葉は、当時の私には、全く通じなくて何を言ってるかわからないけど、じっと目を見て話されるから、そらせなくて。そのうち、通訳の為、その言葉を聞いていた主人が、大笑いし始めて。
「ほんま、ゆきみのにピッタリやわ、この石」って。。。
どうやらおじさん、開口一番「言葉はね、人を傷つける為の道具じゃないよ」と言ったらしい
「物事の結論に辿り着く為のルートは、人それぞれ、たくさんある。ゆきみのが想う道だけじゃないかもしれない。でもそれが間違っているわけでもない。だからこそ、心を落ち着けて、言葉を届けないとね。そうでないと、相手の心には、君の言葉が届かないから。」
だから、イラっとしたら、この指輪を触って、心を落ち着けてごらん、と。
主人の言葉で訳された日本語だったけど、びっくりするくらい私の心に届き、あれ以来、不思議と夫婦喧嘩が少なくなりました。
そしてあれから15年たった今でも、私の指には、あの指輪が嵌められています
そして、それ以降も何度もおじさんにお守りという名のアクセサリーを作って貰い、私の友達もたくさん紹介し、同じようにオリジナルアクセサリーを作って貰いました。その中の1人が、先日ブログにアップした方なんですけどね。
おじさんとのお話は、もうちょっと続きます。