今は高校一年生の娘が語った思い出

夫は小さなスポーツショップを弟とやっていて

5年前の鬱病になるまでは、私も一緒に働いていた。





それは幼稚園で帰り際に読んでもらった紙芝居が

色が薄くて   それは淡い水彩画のような


いつもの鮮やかな色の紙芝居よりも

寂しく感じて



そうして、お父さんのお店に幼稚園バスで帰ったら

お父さんとお母さんは  喧嘩をしていて



娘は思ったんだそうだ


「これは、あの紙芝居の色が  薄かったせい」





お父さんとお店の前の雑貨屋さんに行った時に

青い液体のなかに、空気の玉がぷかぷか浮かぶ置物を眺めていたら

お父さんが「帰ろうか」って言って

お店に帰ったら、お母さんが怖い顔して

「行きたくないってちゃんと言わないから

自分が思ってることはちゃんと言わないと」

って言って

怖いお母さんの顔を見ていたら

あの、置物の  青   が、蘇った



お父さんと一緒に居る時の、お母さんは怖かった



ある日、店の前に停めた車の中で、おばあちゃんと待っていたら

お店の中で、お父さんとお母さんが喧嘩していて

お母さんはなかなか戻ってこなかった

ガラス越しに見える

険しい顔の、お父さんとお母さん


「私が幼稚園でお友達と喧嘩するように

お父さんとお母さんは喧嘩をしているの?」と、おばあちゃんに聞いたら


「そうだね」と、おばあちゃんがそれだけ言った





今でも

薄い色の絵は   嫌い


そう、娘が   言った