探し屋
どこの町にも裏通りというものがあり、
どこの町にもピンホールのような 場所がある。
だれでもが知っているわけでもない。
だれもが 必ずその場所にたどりつけるわけでもない
だけれども その場所は、なくてはならない重要な場所。
そんな場所に看板を掲げている 変な店の物語。
探し屋 発動
1
その日は朝から そらが しくしく泣いているような雨が降っていた。
まちゆく人の足取りも重く 傘を差す手もどこかだるそうに
力なく傘の重さを支えている。
空を仰ぎ見ても 止む気配はない。
そんな人の流れの中から抜け出してひとりの女が わき道に入った。
かれこれ 一時間ほどおなじところをうろうろしている。
何度も何度も見直したのか手に持った紙は雨と汗で よれていた。
女の胸に絶望感が湧き出したが それを打ち消すようにあと少ししたら帰ろうと
期限のない区切りを励ましに変え、 歩き出した。
またさっきと同じ場所を歩いていたー はずなのに ふと気がつけば
みたことのない風景が目に入ってきた。
見たことあるさっきの場所。でも なにかが違う。。。
そう感じたときに これまでとは違い 今度ははっきりと
見たこともない違う風景が 目に飛び込んできた。
それは 建物だった。
戦前に立てられたような古いが風格のある建物。
まるでタイムスリップでもした のかと思わせるほどの雰囲気があった。
建物も オーラを出すのだろうか?