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小学四年に成って居たでしょうか。
「父ちゃんが見つかった、直ぐに行くぞ!」義理に叔父に言われて、
姉と二人、ランドセルと風呂敷包みひとつもって、父と新しい母が居る所にいきました。
そこは阿武隈川がすぐ近くで、目の前に中学校が有りました。
五回目の転校です。
ひと月くらい、父たちと一緒に暮らしましたでしょうか。
父と継母は仕事を探しに東京に行く、すぐ迎えに来るからと、
言い残して東京に行きました。
でも、父たちはなかなか帰ってきません。
だんだん、私たちは学校に行かなくなり、しばらくして父から送金が有りました。
姉はそのお金で、スイカ、プラムなどを買ってしまい、直ぐにお金が無くなって、
私たちは大きく育ちすぎたセリや、他人の畑の物を取って、飢えをしのぎました。
ある日私は、「この次に父ちゃんがお金を送ってくれたら、お米と、味噌を買って置こう」
と言いましたら、姉は「私のお金のやりくりが悪いと言いたいのか!」と、
激怒して、庭箒で私の額をぶったのです。
あの頃の箒は、柄がかたい木で出来ておりましたから、
たちまち私の額は、モコモコと腫れあがりました。
それはまるで、マンガのこぶでした。
姉は、慌てて冷やしたりして、私を介抱してくれました。
今でも、その時のこぶが小さくなって残っています。
私は姉が嫌いでした。今でも好きになれません。
姉妹だから、仲良く出来たらいいとおもいます。
そう思っていても、近寄ったら自分が傷つきそうで。
姉は私の事を、どう思っているか分かりません。
人の気持ちほど分からない物は無いですから。
十界の命ですから、その時その時の縁よって気持ちが変わるんだそうです。
姉は、何時切れるか分からない人で、いつも顔色をうかがっていなければなりません。
疲れます。
娘が居るんですが、娘も私と同じ事を言っておりました。
今は、病か閉じこもりか、それとも姉が出さないのか、30過ぎて、
働く事も出来ないのか、姉に養って貰っています。
可哀想と言うべきなんでしょうね。
この間、テレビの特集で毒母という本が注目されていると言っておりました。
姉もそうなのかなぁ。
可哀想でも、私も自分が大事ですから…。
薄情なのかも。私!