《呪縛》
なにか物事を考えるたび、
いつもの考え方が出てきて、
これじゃいけない、変わらなきゃ、と思う。
私は散々変わらなきゃと思いながらも出来ずに35年生きてきた。
神様が、こいつに最悪を与えて、それでも変わらないなら、こいつはダメだ、クズだ、と
晴子は私の最後のチャンスの生贄になったのではないかと
今でも頭をよぎる。
そして、その考え自体がなにも変わってないってことじゃないかと
また考え方を変えなきゃと思うのだ。
そして今度はこう考えてみる。
晴子は産まれてこれないなら最初からおなかにいかないか、
産まれてこれなくてもおなかにいくか、
選べたんだけど、
おなかにいって私に伝えたいことがあった。
痛くて苦しい思いをして死ななきゃいけないんだけど、わたしのためにきてくれた。
そう思うとねぇ、
あの子が愛おしくて、
喉に大きな塊が詰まったみたいになって、
涙が止まらなくなる。
そして結局、変わらなきゃ、変わらなきゃ、と思うのだ。
子どもが命をもって伝えたことに報いなきゃ、私はこのままじゃだめなんだ。
変わらなきゃ、は言葉とは裏腹、
私を捕らえる呪縛になって、
私は口の中を苦くして、歯を食いしばるしかない。
私はどうしたらよいのだろうか。