こちらは後編となります。
あけぼの存続の危機
写真で見るとパッと見で綺麗に見えます…が
(あかつき西鹿児島にはあえて触れずに苦笑)
塗装が剥がれたり浮いたり、ヒビが入って、穴が空きそうな箇所も見受けられました。
そして今年のこういったニュースがありました。
内容は読んでもらうとして、結局あけぼの塗装費用を除いた形で予算案は可決しています。
正直、ボロボロです
確かにこれでお客様を迎えるのは難しいでしょう。
そのため、コロナ禍が終わりつつあるにも関わらず、営業を再開を断念することになったのです。
ここの料金はA寝台で1室7,000円、B寝台で4,500円です。
高くはないと思いますが、個室寝台にはテレビもコンセントもWi-Fiも無いので妥当とも言えるでしょう。
1年で2,000人が利用して、1人平均6,000円だとして1,200万円、メンテナンスに人件費も掛かるでしょうからそれほど大きな収益にはならないのだと思います。
観光客目線
今回初めて小坂町に来ましたが、この街はマニアックな施設が多いです。
まず、小坂鉄道レールパークを見学にだけ来る人は私のようなマニアじゃないと絶対来ないと思います。
他にも康楽館や小坂鉱山事務所も観光スポットとしてありますが、こちらもかなりマニアックな施設です。
康楽館は芝居があれば盛り上がるでしょうが、鉱山事務所はたまたまコスプレの団体がインスタ映えスポットとして来ていたので人がいましたが、普段は閑散としているでしょう。
そして、この小坂町ですが、かなり遠いです。
秋田県の最も北にあり、青森県に隣接し、新幹線の主要駅のどこからも遠いです。
盛岡駅からも八戸駅からも片道100kmあります。
八戸から向かうのであれば、十和田湖のついでに小坂町へ行くみたいな観光コースも出来なくはないですが、わざわざ来るかと言われるとうーん…。
実は十和田湖の面積のうち、4割は小坂町のものなのですが、青森県にある湖だと思っている人のほうが多いでしょう…。
小坂鉄道レールパークHP
公共交通機関を使う場合、最も効率的に良いのは盛岡駅から青森駅行の高速バス『あすなろ号』に乗って、小坂高校前で降りて、徒歩20分ほど歩くのが良いでしょう(天候が悪くないことを祈る)
ただし、1日2往復しか無いので時刻はきちんと合わせる必要があります。
(本来、あけぼのが留置される場所)
予算に対して、あけぼのに集客効果があるのか?修繕費が高すぎるのではないか?本当に必要なのか?という町議会の反応はごく普通の反応だとは思います。
ただ、現状の小坂町は十和田湖を除けば、観光客にはあまり魅力的には見えにくい場所です。
全国的に見ても走行可能な寝台客車に泊まれる施設はここしか無いので、唯一の施設として、継続していくことをもっと前向きに考えてくれると良いかと思います。