舟を編む | 感想文

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話題になった当初から気になっており、
文庫になったら買おうと思っていた。
1ページ目から引き込まれる文章で、
面白そう!早く読みたい!と、
次のページへの期待が膨らんだ。
こんなにワクワクしながら始まる本は久しぶりだ。
と、楽しみながら読んでいたが、
主人公かと思っていた荒木から馬締に主役が移り、
あれ?と、戸惑う。
しかし、馬締も魅力的な人物で
彼の物語にも引き込まれる。
途中で恋愛要素が出てきて、
若干の違和感を感じるが、
それで物語の良さが壊れるわけではなく安心した。
後書きを見ると女性雑誌に連載されたようなので、
入れざるを得なかったのか。
正直、いらないな、と思わないでも無かったが。
ただ最後まで読み終わると、
登場人物全ての人生に思いを馳せる事が出来る作品だと思ったし、
人生の中には当然恋愛も含まれる訳で、
全てが集約されて物語になっていくのだな、と感じた。
荒木なら荒木、松本先生なら松本先生、西岡なら西岡、岸辺なら岸辺、
1人を主人公にした物語も読んで見たい気がするが、
1人で辞書が出来る訳ではない、
その事を伝えたかったのか。

人生を渡る、それもまたそれぞれの舟。

いい本に出会えて幸せだと思った。

20150422 読了