「美夏さん誕生日プレゼント渡してきましたよ?」
「ありがとうね」
「それと社長今度はイタリアだそうです」
「そう・・・だけどあの人がどれだけ捜しても見つかりっこないわ」
「そうですね・・・美夏さんそろそろですね」
「そうね・・・やっとクリスマスか・・・」
「はい・・・昨日全ての発送が終わりました・・・後はクリスマスに届くのを待つだけですね」
「やっと終わったね」
「はい終わりましたね」
「クリスマスには日本に戻るから」
「はいホテルの準備も出来てます」
「ん・・・ありがとう・・・美月が居てくれて本当助かったよ・・・」
「そんな事・・・」
「これで最後・・・最後まで気抜いちゃダメよ?」
「分かってます・・・でも・・・本当に良いんですか?」
「良いのよ・・・これで・・・」
「・・・」
「神様が許してくれなくて・・・例え天罰を受けたとしても・・・今よりはマシでしょ?あいつと結婚する方が地獄じゃん?」
「そうですよね?」
「そうそう・・・美月今までありがとうね・・・」
「辞めて下さいよ・・・これで終わりみたいな言い方しないで下さいよ・・・私は何があっても美夏さんに一生付いて行きますからね!嫌がられても」
「ふふっ(笑)ありがとう・・・じゃクリスマスの日に」
「はいお待ちしてます」
美月と電話を切り窓の外の降り積もる雪を眺めた・・・雪が音を吸収しているのか・・・異国での静まり返った音のない夜にどうしようもない不安が襲う・・・
彼は今何してるだろう・・・きっと年末でハードなスケジュールをこなしてるんだろうな・・・
これで終わり・・・全てが終わる・・・正直どうなるかわからないけど・・・今よりはきっとマシなはずだから・・・ちょっぴり震える心を抑えつつ・・・帰国する前にもう1カ国寄っておきたい国がある・・・
クリスマス前日私は韓国にいた・・・年末の彼らは日本での仕事に追われてるはずだから・・・
彼と最後の夜を過ごした部屋でクリスマスを過ごしたかった・・・そう・・・パークハイアットソウルの1305・・・彼に別れのメール送ったあの日・・・クリスマスはここで過ごすと予約をしたから・・・
部屋に入りシャンパンといくつかの料理を注文してソウルの夜景を見ながらゆっくりと彼との過ごした時間を思い出す・・・
これから最低な事をしようとしている私は真面目な彼の彼女にふさわしくない・・・彼に迷惑をかけないようになんて建前で・・・ただ彼に嫌われたくなかっただけ・・・嫌われて振られるのが怖かっただけ・・・
こんな卑怯で卑劣な事をする私はやっぱりあの人の血が流れてる事を痛感したんだよね・・・だから別れを決めたんだ・・・きっと日本にいる彼の耳にもすぐに入るだろうから・・・
翌朝ホテルから彼の日本の宿舎宛にクリスマスプレゼントを送った・・・彼はもう私の事なんて忘れてるかは分からないけど・・・彼から貰った香水を・・・決別の意味を込めて彼に返す・・・彼との事も過去の事も全て忘れる為に・・・これが私なりのケジメだから・・・今更ごめんユノ・・・
続く・・・


