「私は、なにかにならなきゃいけない」
そう思ってた。

母として、
占い師として、
一人の女性として、
誰かの役に立つ“誰か”として。

 

ずっと頑張ってきた。
がんばることで、“存在していてもいい自分”を
ようやく許せるような気がしてた。

でも、どこかずっと疲れていた。
どれだけ認められても、
どこか心が置いてけぼりだった。

 

ある日、ふと立ち止まってみた。
なにかになろうとしていたその足を止めて
ただ、「今の私」を感じてみた。

 

すると――
あまりにも静かで、
あまりにも豊かだった。

 

「私は、このままの私でよかったんだ」

肩書きがなくても、
誰かに役に立っていなくても、
ただ息をして、存在しているだけの私が
一番、私だった。

 

その瞬間、なにかが
胸の奥でふわっと還ってきた気がした。

それは、魂の帰還だったのかもしれない。

 

ずっと遠回りしてきたけれど、
その全部が愛しい。
その全部が、今の私に繋がっていたから。

 

もう、なにかになろうとしなくていい。
私は、私のままで在っていい。
そのことに気づけた今が、
私にとっての新しい始まり。