クララのブログ

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ハイキング、トレイル、登山など、山を中心とした活動の記録です。

南アルプスには標高3000m級の山々を歩く日本で一番長いルートがあります。大きなピークは北岳、間ノ岳、農鳥岳で、これらを白根(白峰とも書きます)三山と呼んでいます。広河原のバスターミナルにはウォルター・ウェストンのレリーフがあります。吊橋を渡り登山道に入ります。大樺沢との分岐を過ぎると道は険しくなっていきます。階段が頻繁に出てきますが、急ではあってもとても歩き易い階段でした。途中から見えた鳳凰の観音岳沢を渡ると白根御池小屋まではそう遠くないです。白根御池は静かでした。この日は三連休の最終日ということもあり、ほとりにテントを張る人もいませんでした。夕食です。ボリュームたっぷりでした。翌朝は4:30に出発しました。ミヤマハナシノブ 

後立山連峰の清水岳と北岳、鳳凰山にしか咲かない花です。

北岳へ登る草スベリから上は花ルートです。数年前の登山道崩壊以降、草スベリのお花畑は壊滅的な状況ですが、ミヤマハナシノブのような貴重な花が残っているのは嬉しい限りです。森林限界手前まで来ました。この辺りから雨が降り出しましたが、ウサギギクを見つけ少しテンションが上がりました。タカネヤハズハハコ 

肩の小屋に着くころにはかなり激しい雨になっていました。小屋で早めの昼食を取りました。私は鍋焼きうどんを頼みました。肩の小屋ではキタダケソウを見ることが出来ました。この花は北岳にしか咲きませんが、時期が6月中旬から下旬なのです。本来なら花期を過ぎていますが、小屋では雪をかぶせて開花を遅らせ、この時期でも楽しめるようにしてくれています。

食事をしている間に雨は小康状態になり、再び歩き出しました。イワベンケイ 

そして私がお客様にもっともお見せしたかったのが・・・タカネマンテマ 

ブドウの実のようなものの先についているのが花です。南アルプスの限られた山域でしか見ることが出来ない花です。チョウノスケソウ日本第二の高峰、北岳に到着です。じつはここから北岳山荘までの道が核心部なのです。ガスが一瞬切れてこれから行く方角が見えました。北岳山荘までは比較的小雨でしたが、その後は激しい雨と風に悩まされました。3000mの悪天は体に応えます。とても写真を撮る余裕はありませんでした(撮ろうとしてもレンズが濡れてうまく写らないですし)。お客様もただ耐えて黙々と歩いていました。この日の宿泊先農鳥小屋に着き、ひと段落したお客様。この日の夕食は三ちゃんお手製のカレーでした。味噌汁もです。

一旦雨はやみましたが、夜半にまたまた豪雨となりました。おかげでなかなか寝付けませんでした。翌朝はすっかり雨が上がっていました。

そこで撮れなかった農鳥小屋の写真をパチリ。これから行く西農鳥岳が見えています。振り返ると昨日歩いてきた間ノ岳からの道が見えました。雲海の中に浮かぶ富士山

昨日、何も見えない中ただひたすら歩くだけでしたので、感激ひとしおです。朝食後、農鳥岳目指して出発しました。途中から大菩薩方面が見えました。振り返ると間ノ岳、下に目をやれば農鳥小屋が見えました。

今日は気持ちよく歩けそう・・・そう思える一日の始まりでした。

                         …続く