吉井川リバーSUPツーリング 2017.02.04 | TM's リバーカヤック・SUP ログ

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川のカヤック、SUPの記録
【免責事項】川でのパドリングは、自然・人工の危険があり、命に関わる可能性があります。内容は経験と技術により実現されるもので、これを参考にするのは適切ではありません。内容は個人的なもので、勤務先や所属団体に関わりありません。

不足はないが決して多くはない水量に、数えきれないほどに続くクラス1とそれらを繋ぐ適度な流れの瀞場。古くから高瀬舟の水運に利用され、人手によって緩やかに作り変えられているようだ。近年建造された巨大な堰堤の間の区間が、のんびりツーリングにもってこいのコースとなる。 津山1.45m 周匝0.57m
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周囲に鉄道が無いため、なんとなく後回しになっていた吉井川だが、3月下旬並みの暖かい晴天に背中を押されて決行。当初は水量豊富な吉野川合流点の赤磐市の周匝橋から下流に和気町の佐伯大橋辺りまでのコースを予定し現地に入り。しかし下見だけはをしようと、上流コースの津山に入ると予想外に水量がある。下のコースよりも勾配があって、気持ちよく距離を消化できそうであること、時間が遅く11時を回っていたことから、上流コースを下ることに変更した。
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岡山の三大河川の中で、とりわけ情報が少ない吉井川。所有しているなかで唯一吉井川が掲載されていた「日本の川地図101」によると、上流コースのプットインは津山城跡よりも上流になっているが、そのあたりはまだ水深が浅く、さらに津山の街中では道具をデポしておくのが難しそうだったので下流へ向かうと、有名な作新学園を過ぎてしばらくの渡船場大橋に適当なプットインを発見。そのまま下流に車を走らせると15kmほどで巨大な河原屋堰堤に突き当たる。長いバックウオッシュを漕ぐ愚を避け、堰堤の上流にある藤原橋に車をデポしておける芝生の河川敷を見つけ、ここをテイクアウトにした。
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プットインでボードとギアを、テイクアウトに車をデポして自転車で回送。2カ所ほど歩道が途切れるところがあるが、アップダウンがないフラットなサイクリングルートで、疲労困憊するほどのこともなくプットインに到着。プットインからは、渡船場大橋の向こうに那岐山と思われる雪を冠したピークを遠望できた。
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コースを通して、クラス1の瀬が淡々と数えきれないほど続く。コース全体的に適度な勾配があって、瀞場もほとんど流れており快調に距離を稼ぐ。難しい瀬や危険な障害物には遭遇せず、浅い瀬でも辛うじて水深があって、ライニングダウンせずにすべての瀬をクリア。川相としては、江の川下流域や旭川に似ており、極端な落ち込みは無くフラットでありながらコンスタントに流れている。
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驚いたのはヌートリアの多さと、その警戒心の薄さ。岩場に日向ぼっこしていて接近しても逃げない。あるいは避けるでもなく悠々とフェリーグライドして近寄ってくる者もあった。延々続くコンクリの護岸や、川沿いの道路と建物、柵原の鉱山など、人工物の途切れることがほとんどなく、水質も清流とは言えないが、ある程度透明度は確保され川床には水草が繁茂して魚や水鳥も多く、命の濃度の濃さを感じた。
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帰路、当初予定の区間を車で走ってみたが、核心部の苦木の瀬以外は辛そうな瀞場ばかりで、今日のコース選択は結果として正解であった。
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[当日のデータ]
水量:津山1.45m 周匝0.57m
プットイン:渡船場大橋下流右岸スロープ(岡山県津山市)
テイクアウト:藤原橋上流右岸(岡山県美咲町)
距離:約13.5km
ボート:STARBOARD INFLATABLE TOURING12.6
グレード:1級
時間:2.5時間