真夜中のファンタジスタ -9ページ目

密着ルポ・『12・10~或る大学生の災難~』(1)


我が街に「浦和レッズ」がやって来る。

年に一度あるかないかの大イベントに街のサッカーファンは心踊らせていた。

これは、12月10日その日を迎えたある大学生の記録である。



12月10日午前11時。
大学生R(21)は焦っていた。

11時までとの約束で、無理をして入ったバイトが時間になっても終わりそうにない。

Rは交通に弱い。普段は近寄らないスタジアムなんぞ、行き方も知らなければ所要時間さえもわからない。

13時キックオフに間に合うには11時には行動を起こさなければならなかった。
交通手段を調べるところから始めなければならないのだ。

ところがどうだ。
実際に11時をまわったというのにまだ彼は帰れずにいる。

何の報告も無く10分前に店を開けられたこと、なぜか飛ぶ様に売れて無くなる商品、尋常ではない数の納品などという条件が重なって、彼のシフトアップを妨げていた。

結局、彼が店を後にしたのは11時55分。

Rは計算する。
松山市駅まで行けば何らかの手段は見つかるだろう。そこからは大体30分もあれば会場には着くのではないか。

もはや練習風景が見たいだとか、グッズを買いたいなどと悠長なことは言ってられない。
試合開始にさえ間に合えば。

ここから駅まで15分でいけるか?
いける。
Rは自転車にまたがった。

速い。速いぞR!
前を行く自転車を次々に抜き去り、そのスピードは原付のソレと肩を並べる程であった。
普段では考えられない時間で大街道まで到着した彼は、一つの決断をする。

銀天街(アーケード)を突っ切ったほうが早い。

休日で賑わう人込みを器用にかわしながらRは行く。
途中知った顔を見掛けたが、当然無視。
悪く思うな、急いでるんだ。前半途中から見始めて、なにがサッカー観戦と言えたものか。

銀天街を抜けた。
すぐさま自転車を乗り捨てると、駅に向かって猛然とダッシュした。

電車は無いと知るや、バスを物色する。
あった。
目当てのバスに乗り込むと深く座席に座り込む。
12時16分。まぁこんなものだろう。

ところが、なかなか出発しないバス。
発車した頃には20分を過ぎていた。

悪いことは続く。
続々と乗り込んで来て混雑する車内。
車線を譲る人の良さそうな運転手。
時間は過ぎていく。

12時48分。
まだスタジアムの姿は確認できない。

いざとなったら友人のJにピッチ乱入して時間稼ぎをさせるしかない。
依頼メールの文面はもう出来上がっていた。

12時50分。
まだ着かない。

…間に合うのか?

つづく。

ホリデイ。

十二月九日。
授業の休講や、予定の遅れだとかがうまい具合に重なって、金曜日にも関わらず丸一日お休みでございました。
日頃の疲れを癒す、いい機会でしたわ。

昨晩飲んだお酒も手伝ってか、十一時という遅めの起床。

やっぱアレですな、目が覚めるまで寝るということに勝る贅沢はございません。
のっそりと布団から這い出してしばらくぼぅっとテレビを観ましたよ。

それからはまぁ、ギターの弦を張り替えたり、そのままちょっと爪弾いたりとのんびり。
洗濯や部屋の掃除もこなしましたよぉ。

休日となると、ここぞとばかりに出かけたりする方もいらっしゃるそうですが、当方全く逆でございます。極力動きたくないものでしてねぇ。

タイミング良く最寄りのレンタルビデオ店がサービスデーであることに目をつけた僕は、午後からは映画鑑賞と決め込みます。

思えば長いこと映画を観てなかった僕ですが、選んだのは

『SAW』。

なんか恐ろしげな映画でしたけれども、久々に良い映画を観ましたね。

何者かによって、自殺体とおぼしき男が転がった部屋に監禁された二人の男が、なんとか逃げだそうとするサスペンス・ホラーだったんですけども、結末の意外性がウリであったらしく楽しめましたね。

途中、「×××が×××だったらすごいなぁ…」なんて思ってたら、その通りだったんですよ。
ただ、そのほかにも驚き所があって、最後×××が×××って×××するシーンはうまい作りでしたね。
(ネタばらしは好かん。)
面白かったですよ。

その後ちょっと用があって学校へ行ったんですけれども、しばらくぶりにのんびりした一日を過ごしたと思いますねぇ。

実を言うと、やらなきゃいけないことは山程あるんですよ。
だって、そりゃあ就活だぁ卒論だぁ授業の発表だぁっていいだしたらキリがないわけでありまして。

それでもなかなか休みが無いってのもまた事実。
ホントの疲れってヤツはあまり意識出来ないと思いません?いきなりさぁ、ドッと体調崩したりするんです。
「疲れた、疲れた」言ってるうちはまだ元気な方なんですよ。


今日みたいな休日は、さながら宝くじが当たったようなもの。

せっかくの三億円を全額貯金じゃあつまんないでしょ?

ぱぁ~っと使うのが贅沢ってもんです。

はなれわざ。

今日はね、だいぶダメージを受けましたよ。

ご存じ真面目な労働者たる僕ですが、まさか本日膨大な量の発注に追われることになろうとは…。

というのも、本来日曜日にやっておくべき発注を忘れていらっしゃったんですね、社員さん。

全く知らなかったもんですから、資材表みてびっくりですよ。

な~んにもありゃしない。

そんなこんなで、今週の土曜日にドカッと非常識な量の食包材が届きます。

そりゃあさ、ミスは誰にでもあるもんだ。
ただねぇ…誰が納品チェックと倉庫整理すると思ってんですかねぇ。

ぼやいても仕方ない。やりますよ。やりゃあいいんでしょ~。

困ったことに、面と向かって文句は言えんのですよ。

今週時給が上がったばかりだから。


おのれ、計ったな~ヘボ社員!?

カルマ。

自転車に乗ると、無性に唄いたくなるものです。

バイト先への出勤、通学、私用と、車にも原付にも乗れない僕にとって主な交通手段は自転車です。
一日でも相当な時間乗ってますね、自転車。

で、話は戻って「こればかりはどうしようもない」という癖が唄いながら自転車に乗ることなんですよ。

いつから始めたのかは覚えてないのだけれど、高校の頃からヒドくなっていったように思えますねぇ。

高校時代のバイト先もまた、ちょっと距離があったんですよ。
帰りが夜ともなれば、辺りは静かすぎてちょっと怖い。そんな自分を鼓舞するために唄うようになったんでしょうな、リュージ少年は。

夜っていっても十時位なんですが、ほんとに静かでした。
田舎の夜は早いのです。

というわけで、そのまま大人になったオッサンは今日もまた唄っております。


最近はもっぱらBUMP OF CHICKENの『カルマ』がお気に入りのご様子で。

バンプの中でもとりわけ速いテンポと、カルマ、すなわち『業』をテーマとした独特の歌詞がなんとも素晴らしい。

近隣住民の皆様、思いのほかでかい声が出てしまっておりますが、申し訳ございません。

指差して笑うのだけはご勘弁を。

もしこのまま、「唄いながら自転車に乗るへんな人間」というレッテルを張られたとしたら、これもまた現世で作った一つの『カルマ』。

子孫たちよ。
こんな先祖をもったのは残念な限りだろうが、

強く生きてね。

以上。

大人ですもの。

051206_2258~01.JPG
あぁ寒い寒い。

寒さ厳しくなってくると、学生さんのような若人でも授業が終わるといそいそと帰宅の途についておりましたよ。

僕らのような「夜間主」学生にとっては、一日のおわりは九時や十時にもなりましてね。

冷えきった体を温めて、一日の疲れを取るとなるとそりゃあもう、

酒しかないでしょう。


ずっとビール一辺倒だったんですけど、最近は焼酎も飲んでます。うまいんた、これが。

『天孫降臨』は宮崎県高千穂町の芋焼酎。
臭みもなくすっきりとした味わいで、非常にお気に入りの銘柄なんでございますよ。

やっぱりあれですな、焼酎はロックで飲むのが一番うまい。
ウーロン茶で割ろうもんなら九州男児の名が廃るってもんだぁ。


ちなみに飲酒用のしゃれたコップ、誕生日プレゼントでいただいたものでございます。

重宝させていただいてますよぉ~、兄やん姉やん。
ありがとうございます。

心なしか、以前よりもお酒がうまく感じられますよ。

お酒がおいしく感じた日にみる夢は、大抵が素敵な夢だったりするんですよね、僕の場合。きっと気持ちよく酔えているからでしょうね。


今夜も無事、いい夢見れそうです。

長げぇ!!

まだ始めたばかりですが、

どれもこれも長い!
読みづらい!

短く簡潔に書くことも技術のうち。
精進いたします。

おそまつ様でした。

本棚自慢。

051205_1550~02.JPG
推理小説が大好きです。
おそろしく唐突で申し訳ありませんが、これでも随分な量読んでるんですよ、推理小説。

お薦めの一冊紹介、なんてのをさせていただこうと思いまして…。

推理小説ファンにとって、最初の一冊というのは重要な意味を持ちます。
初めて読んだ推理小説がどうしようもなくつまらなかったりすると、二度と推理小説には手出ししなくなるものです。
そもそも推理小説自体が文学の分野においては『キワモノ』扱いされているんですねぇ。

同様に、人に作品を薦めるときも細心の注意をはらう必要があるんですよ。
「布教活動」も推理小説ファンの大事な仕事ですからね。

前置きが長くなったのはご愛嬌、ということで。
わたくしリュージが「最初に読む一冊」というお題が出た場合、自信を持ってお薦めするのが…

『十角館の殺人』
綾辻行人・著

で、ございます。


少しストーリーの方をご紹介。

ある大学の推理小説研究会のメンバー男女7人が、合宿を行うために絶海の孤島・角島に建てられた十角形をした館「十角館」を訪れるところから、物語ははじまります。
一方そのころ、本土では合宿に参加しなかったメンバーの元へ謎の手紙が届けらたのを機に、奇しくも「十角館」を設計した中村青司に関する調査を始めます。そこで彼らは半年前に角島で起こった四重殺人に行き着くのですが…。
島では二日目の朝、最初の被害者が出たのを皮切りに、一人、また一人とメンバーが殺害されていきます。
自分たちの他には誰もいないはずの島で次々に起こる殺人。
はたして犯人は誰なのか…?

むむむ…心踊る内容ですなぁ。
各章ごとに「島・○日目」「本土・○日目」と交互につづいていくのと、島にいるメンバーが皆『エラリィ』『アガサ』といったニックネームを持っている、というのが作品の大きな特徴として挙げられます。

推理小説は文字通り「推理しながら」読むものだし、作者も読者が推理できるように書いています。
つまり、解決編が始まるまでには読者だって真相に辿り着けるようにできてるもんなんですよ。

サービスしましょう。
この作品、解決編直前で、島では残り二人になります。


こうなると、もはや二者択一。簡単すぎるんじゃないのぉ?

ご安心を。僕は外しました。見事に。

初めて読んだときは、そんな気も無かったのに夜中までかけて一気読み。
唸り声をあげましたね。

終盤に出て来るたった一行の文章。ある人物のセリフです。

その一行で世界がひっくり返るんですよ。

意外な真相が示されるわけですが、周到に張られた伏線には
「やられた!」
と、思わず膝をたたいてしまいます。
大技を決めときながら、きちんと辻褄はあうんですよ。
見事にやられます。

未だにあの衝撃は忘れられないし、僕をここまで推理小説好きにした張本人があの一行だと思っています。


推理小説に少しでも興味のあるかた、簡単に手に入りますので是非読んでみて下さい。

推理小説に興味がない方、もしくは二時間ドラマのイメージで「しょうもない、ベタベタな連続」だと思ってる方。
読んでみて下さい。面白いから。なにより、

ぜってぇ当たらねぇから、犯人。

衝撃的な真相に、眠気も空腹も吹っ飛ぶこと請合いな一冊です。

松山ブログの秘密。

雪が、降りました。

ほんの一瞬のことで、よく目を凝らしてようやく雪だと解るほど細かい雪でしたけど。

とにかく初雪です。
ありがとうございます。

さて、ただいま僕の周辺で局地的なブログブームが起きております。
友人が次々にブログを立ち上げまして、何やら思い思いの文章をしたためておられるようです。
ケータイをいじくる時間が極端に増えましたねぇ。

ブログというものは、他人の日記を盗み見ているような心持ちがしてなかなか愉快なものです。
書く側もでしょうが、読む方にもハマらせてしまう魅力があるんですよ。


僕が頻繁に顔をだす三つのブログの先生方。
もちろん顔見知りでございます。


まずは「ぷにこ」先生。
う~む、すさまじい頻度での更新ですねぇ。
十分おき、なんてのもある。
内容はお得意の音楽ネタが多いですね。
それから、その日の出来事と感想みたいなものが短い文で書いてあるんです。
内容は「どないやねん!」「だからなんやねん!」といった些細なことなんですが、そちらの方がかえって微笑ましいもんです。
独特の文体も洗練されてきております。笑ってますよ。ニヤニヤですけど。
音楽ネタよりそっちの方が好きですねぇ。

「ま、自己満足ですね。」なんてクールな前置きしといて、どっぷりハマッてるじゃないですかぁ、姉やん。


お次は「リーニョ」先生のブログ。
サッカー、フットサル、日記、仮面ライダー、おまけに短編小説まで読めてしまう満腹感たっぷりのブログ。
一番ブログらしくて華やかですな。豊かな文才も感じますよ。

小説、楽しみにしてるでぇ~。


最後に「ワタコ」先生。
軽妙な語り口と溢れ出る男臭さ。
在りし日の石原裕次郎を思わせます。
まだ出来立てのブログですけども、今後の期待大ですよ。


お三方とも個性的なブログをお持ちで、読者としてもありがたい限りですね。

僕もいっちょ見習って、趣味についてのコーナーでも作ってみようかしら。

冬将軍、出陣。

12月4日、愛媛県松山市は荒れた空模様でございました。

僕が松山に来てから一番とも言える寒さだったと思いますね。

今日はめずらしく夕方からの仕事だったのですが、仕事の疲れと寒さで妙に疲弊しております。

雪こそ降らなかったものの、雨やみぞれが降ったり止んだり。
何よりもあの冷たい強風がキツかった!

僕が仕事に出掛ける時間には、強風で乱暴にぶっ飛ばされた葉っぱが散乱してひどい有様でしたねぇ、街は。

中でも、身ぐるみはがされて絶望的な姿を晒していた銀杏の木は壮絶でしたよ。
落ち葉で黄色く染まった歩道の鮮やかさとは正反対な姿が、どことなく寂しげな印象を受けましたねぇ。

それにしても、まだ残ってたんですね。黄色い銀杏の葉っぱ。
とっくに散ったもんだと思ってましたよ。

なんだか最後の砦も陥落してしまったご様子。

秋はもう終わったんでしょうね。

明日からは冬将軍の恐怖政治が始まります。
雪を降らすんでしょうか、それとも雨で痛め付けてくれるんでしょうか。

今年の冬が短いことを祈るばかりです。

よし、負けねぇ。

ちょっと不思議な話。

051203_2309~01.JPG
遂にです。
遂に成し遂げました。

『第3次スーパーロボット大戦』を本日クリアいたしました。

僕はもう21歳にもなっております。
いい大人がたかだかゲームで熱くなるのは、いささか問題アリかとも思われるでしょうが、なかなかどうしてハマッてしまうのですよ。『スパロボ』は。

空いた時間を利用してチョコチョコやってた『第3次α』も、ようやくエンディングまで辿り着きました。
七月に購入して、気が付けばもう師走。

年内の「宿題」を一つこなしてホッとした、というのが正直な気持ちです。

『第3次』と 付くように、『α』シリーズの三作目。シリーズ完結編でございますよ。


思い出したことがあります。高校時代の話です。


最初の『α』を買ったのが、ちょうど三年前の十二月のことだったと記憶しています。

当時高校三年生だった僕は、大学の推薦入試に運良く合格し暇を持て余しておりました。
受験からの解放感など、感じる間もない程の速度で通り過ぎた大学入試。
ただ一つ解ることは、
「遊びには行けなくなるわな」
ということ。バカですねぇ。

同じく早々に就職先を決めていたワタナベというものがおりました。共にヒトリアソビのためのゲームソフトを買いに出かけ、『α』を買ったんですよ。


暇だからゲーム、とは何とも子供じみた発想でしたねぇ。

そういえば、1人暮らしの寂しさに耐え兼ねてプレステ2を衝動買いした大学一年生当時、本体と共に初めて買ったソフトもまた『第2次α』でした。

なんか節目に『スパロボ』買ってますね。


思いで深いシリーズが完結となると、やっぱり寂しいものです。

あの頃は
「いい加減ゲームは卒業してるだろう」
と思っていた二十代を、僕はもう迎えております。
一緒に買いに行ったワタナベは、すっかりスーツが板に付き三度目の冬のボーナスを楽しみにしてると聞きます。

ちょうどゲームを始めた時期に、たまたまゲームを終えたという小さな偶然。

人生で一番気楽だったあの日も、今日と同じく寒うございました。

いつも行くローソンで、ふと当時のことを思い出したので書くことにした、というわけです。