#2-2《この素晴らしい現代に爆裂を!》


※この作品はこの素晴らしい世界に祝福をのパロディです
アニメ本編の1期までの設定を元に制作してます。
オリジナルのキャラや設定を含みます。



#2
《この楽しい休日でお出かけを》
その2



日曜日、めぐみんと約束をした日がやってきた。
ただ出かけるだけに何も賭けをすることもないだろうに。
とりあえず二人で朝食を食べた後にめぐみんが

『出かける準備をしてきます!』

と言って自室に戻っていった。



…かれこれ一時間は経ったか。
準備にしては遅すぎると思いドア越しにめぐみんに呼びかける。

「おーいめぐみーん。
まだ掛かるかー?」

「あ、す、すみません!?
もう少し!
もう少しだけ待ってください!!」


何をやってるんだ?
まぁめぐみんももう少しって言ってるしな、と言うか今日はめぐみんに付き合うことになってるし、
あいつに合わせるとするか。

それから15分くらい経った時にドアの開く音が聞こえる。


「お、お待たせしました…」


部屋から出てきためぐみんに俺は驚きを隠せなかった。

猫の形をした可愛い髪飾り。
アイロンを掛けてさらりと靡く綺麗な黒髪。
薄く化粧をしているのか頰が少し明るく、プルンと弾む唇。
そしてこの距離からでもわかるシャンプーのいい匂い。
少し前までは子供だと思っていたが、身長が伸びたせいか若干大人びた感じが出て来て見違えてしまった。

これがあのめぐみんなのか?


「あ、あの。
…どうですか?」

「あ…」

「カズマ?」

「あ、あぁ!
い、良いんじゃないか?!
いいい一瞬見知らぬ人が出てきたかと思ったわー!?」

「フフ♪
(本当、素直じゃないですね)」

「ん?何か言ったか?」

「別に、なんでもないですよ♫
それじゃあ行きましょうか!」

「っな?!おい引っ張るなよ!?」


そう言ってめぐみんは急かすように俺の腕を掴み引っ張り出す。
まったく、なんか今日のコイツいつもよりアグレッシブだ…いや、元々か?
とにかく俺達は玄関の鍵を閉め街へと向かう。



「なぁ、どこに行くか〜とかは決めてあるのか?」


最寄りの駅へ向かい歩きながらめぐみんに尋ねる。


「ん〜そうですねぇ、実の所これといった場所とかは決めていないんですよ。」


俺の前を歩くめぐみんが振り向かずに答える。


「はぁ?なんだそりゃ?」

「しょうがないじゃないですか。
ここにきて結構経ちますが、私は勉強ばかりであまり出かけたことがないのですよ?
…なので」


めぐみんは俺の方へ振り向く。


「私をカズマの知っている『楽しめる場所』に連れていってください!」

「『楽しめる…場所』?
あ〜、言っとくが俺も普段碌に外に出かけることなかったからあんまりお前の期待に応えれる所は知らないぞ?」

「良いですよ。
どんな所だって構いませんから♪」


そう言ってめぐみんはまた前に向き直し歩き始める。
今回はめぐみんが出掛けたいって言ったんだよな?
ますます訳が分からなくなってきた。
…まぁ無事に済むならそれで良いか。


それから俺達は街の都心部の方にやって来た。
まずは普段からめぐみんが行きたいと言っていたゲームセンターに足を運ぶ。
UFOキャッチャーの景品の大きい猫のぬいぐるみが欲しいと言うもんだから300円ほど使い取ってやった。
ま、俺に掛かればこれくらい楽勝だ(ドヤ)

次にやって来たのはボーリング。
非力でろくにボールを転がせないのでは?
と思ったが初回の1・2球こそガーターを出していたが、
早くもコツを掴んだのかそこからスペア・スペア・ストライク…
これはヤバイと感じ俺は本気を出す!
結果、
1ゲームで俺とめぐみんとで6点差でなんとか勝利。
めぐみん…恐ろしい子。

そしてその後少し疲れたので小休止に近くの店でソフトクリームを買い日当たりのいい広場のベンチに座る。


「はぁ〜、久々に結構遊んだなぁ」

「フフ♪楽しめましたか?」

「あぁ、ボーリングとかなんて普段一人じゃ行かないしな。
そう言うめぐみんはどうなんだよ?
楽しめたのか?」


「はい、凄く楽しかったですよ。
…でも今日は私よりも『カズマに楽しんで貰いたかった』のです。」

「?
どういうことだ?」

「その、いつもアルバイトで疲れて帰ってくるカズマにお礼がしたくて、
でも私がカズマにしてあげれることなんてなにも思いつかなかったもので。」

「……」


俺はその予想外の発言に言葉を失っていた。
この前のゲーム勝負や今朝の身支度はこの為にしてくれたのか。
俺の為に。


「カズマ?」

「っぅお?!」


めぐみんが俺の顔を覗き込むように近づけていたのに気付かなかったため驚いてしまった。


「き、今日は、その。
…ありがとな」

「フフフ♪
えぇ、こちらこそ。
いつもありがとうございます、カズマ」


照れて顔を合わせられない俺にめぐみんは微笑みを返してくる。


「あのなぁ、礼が言いたいなら直接言えばいいだろう?
んな態々賭けに勝ってお願いするまでの事じゃないだろう?」

「だ、だって仕方ないでしょう?
面と向かって言うのが恥ずかしかったのですから…」


めぐみんは徐々に顔を赤く染めていき、手に持つソフトクリームをチロチロと舐めながら答える。


「なら、今日は賭けの借りの分は無しってことにしていいぞ。
というか、仮にもお前はゲームで俺に勝ったんだ。
このままじゃ俺の気が治らないからな、今度改めてお前の命令を受けてやるよ」

「え、そんな?!
いいのですか?」


ソフトのコーンを齧っていためぐみんが驚き顔を上げる。


「あぁ、無茶な注文以外なら大抵の事は聞いてやるよ」

「…フフ、分かりました。
ではとびきり無茶な注文を考えておきますね♪」


そうしてめぐみんはニッコリと笑顔を向けてくる。
正直アクアやダクネス、そしてコイツといい、中身が《アレ》なせいであまり意識していなかったのだが、
そこらにいる女性に比べれば破格な容姿をしている。
しかも今のめぐみんは名前を抜きにして、唯一の変態要素であった『爆裂厨』が抜けた普通の女の子となっている。

街を歩く中で周りから視線を感じてはいた、俺は今他の男達から見たらかなり羨ましい状況なんだと少しづつ実感が湧いて来た。


「さてと、よし!
休憩はこのくらいにしまして、次はどこに行きますか?!」


まったく、本当に今日はとんだ休日だよ。




電車から降りて駅に着いた俺達は家に帰る途中、駅前で人集りが出来ているのを見かける。


「カズマカズマ、アレは一体なんなのですか?」


めぐみんが俺の袖をックイックイと引っ張り呼び掛けてくる。


「あぁ、アレは『ストリートパフォーマンス』って言って、要は大道芸とかの一種だよ。
道端で歌や手品を披露したり、小物を売ったりして生計を立ててる人達だな。」

「面白そうですね。
ねぇカズマ!
少し見て行きましょうよ!?」


この時間に出歩くことのないめぐみんにとって珍しく思えたのか目を輝かせてお願いをしてくる。


「あぁいいよ、でも明日も学校があるんだ。
あんまり遅くならないようにな。」

「はい!」


ったく、なんだかんだ言ってもまだまだ子供みたいだな。

そして少し見て歩くと、奥の方で一際観衆を集める模様しがあった。


そこに、俺達は予想もしていなかった光景を目の当たりにしたのだった。



#2 《この楽しい休日でお出かけを》

fin