読み進めながら常に感じていたのは
こんなにトントン拍子に進むわけがない。
そんな突っ込みだった。
なのに、最後には心が熱くなる。
明らかにフィクションなのにさ。
自分の単純さに泣けてくる。
最後のページを繰ったところで
「解説」に自然に目がいく。
そこで敬愛なる「片桐はいり」が
寄稿していることを知る。
興奮を覚えずにはいられない。
はいりさんは私に未知の世界へ
踏み出す喜びを教えてくれた人だ。
彼女に興味深いと言わせる人なら
きっと著者はぶっ飛んだ人だ。
はいりさん曰く著者の劇的な経歴、を前に己の敗北を知る。
トントン拍子に進むわけがないと切り捨てた私も
いつの間にか見えない壁を造り上げ、
「不可能」というどこにでもある名前を
日常にくっつけてしまっていたということに。
決して自分の尺度だけで物事を読んではいけない。
「度胸と直感」で運を切り開いてきた作者だからこそ
夢のような話が、日常に転がっていることを
当たり前のように話すことができるのだ。

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