母が泣きながら電話をかけてくる時
それは必ず、誰かがこの世から去った時です
電話に出て、その気配を感じる度に
胸がキュっとしまるのを母は知りません
節目、節目で、父と、母の、
危険な場面に遭遇しているので
いつ、どちらが、いなくなるかもしれないと
学生時代からずっと覚悟をしています
しかしやっぱり恐い
「死んだ」と何度聞いても慣れることができないのは
生物の共通概念として、「死ぬ」という単語が同じでも
その死、ひとつひとつは、みな違っているからなのでしょう
こんな日は、また一つ、贅沢な願いをかけてしまうのです
どうか、私の大切な人たちが、
できるだけ長く、この世に留まっていてくれますように
満月の夜、まだ見ぬ世界へ旅立った叔父も
叔母と出逢えていますように