2012/11/08
「明日、見える世界」
「ここで愛が足りないなんて、そんなのただの我が儘だ」
彼の言葉が蘇る。
『此処じゃなくても、くれないくせに』
間違っているとは気づいていても、
口に出てしまった。彼には聞こえない場所で。
「そんな奴、やめておけば?俺にしとけよ。そんなこと絶対言わせないから」
優が私の髪をなでる。
まるで男が女にするように。
耳元で優の声がする。優しくて、一見あたたかい声が。
「朱熹・・・しゅき。俺にしておきなよーーーーーーーーーーーーー」
ぐるぐるまわる。
優の優しさは、魅力的だ。
彼の優しさにくるまれたら、どれだけ寂しさが癒えるだろう。
その日は、「ちょっと考えてみる」
そう優に言って、彼の元を離れた。
優の茶色い目、髪。
ぐるぐる。ぐるぐる。
ふと机をみた。タカシが勉強している。
真剣にまるで、それが命であるみたいに。
『彼はやっぱり、私より勉強か。』
涙がこぼれた。
タカシ・・・
何故、私を選んでくれないの?
声はでない、涙だけ。
ふと前を見た。
タカシが歌ってる。
「すぐに追いつくから。立ち止まらないで待ってて。」
(そんな君が好きだから)
自分の足下を見る。
誰よりも早く、歩いていた。
駿馬のように、力強く、美しく。
彼は勉強していた。
誰よりも真剣に。
____私に負けないように______
優に聞いてみた。
「私の方が、勉強できたらどうする?」
「朱熹ができないことをして、補うよ」
「じゃあ、勉強しないの?」
「人それぞれ、向き不向きがある。それにあわせるよ。しゅき、どうして?」
「ううん。なんでもない。」
そう言って、私は彼の元を永遠に離れた。
彼だったら、
私と同じ世界を全力で見ようとするから。
ふと机をみた。
同じ目線で、タカシと目があった。
***
~あとがき~
好きに理由はありますか?
私には、
“あります。”
勉強は楽しい。
それを知っている。
見える世界が変わるから。
明日、見える世界。
========裏=========
「偶成」
少年老いやすく、学成り難し、
一寸の光陰、軽んずべからず。
いまだ覚めず、池塘春草の夢
階前の梧葉すでに秋声
「朱熹」
少年易レ老学難レ成
一寸光陰不レ可レ軽
末レ覚池塘春草夢
階前梧葉己秋声
***
負けない様に私も机に向かう。
机をピタッとくっつけて。
「明日、見える世界」
「ここで愛が足りないなんて、そんなのただの我が儘だ」
彼の言葉が蘇る。
『此処じゃなくても、くれないくせに』
間違っているとは気づいていても、
口に出てしまった。彼には聞こえない場所で。
「そんな奴、やめておけば?俺にしとけよ。そんなこと絶対言わせないから」
優が私の髪をなでる。
まるで男が女にするように。
耳元で優の声がする。優しくて、一見あたたかい声が。
「朱熹・・・しゅき。俺にしておきなよーーーーーーーーーーーーー」
ぐるぐるまわる。
優の優しさは、魅力的だ。
彼の優しさにくるまれたら、どれだけ寂しさが癒えるだろう。
その日は、「ちょっと考えてみる」
そう優に言って、彼の元を離れた。
優の茶色い目、髪。
ぐるぐる。ぐるぐる。
ふと机をみた。タカシが勉強している。
真剣にまるで、それが命であるみたいに。
『彼はやっぱり、私より勉強か。』
涙がこぼれた。
タカシ・・・
何故、私を選んでくれないの?
声はでない、涙だけ。
ふと前を見た。
タカシが歌ってる。
「すぐに追いつくから。立ち止まらないで待ってて。」
(そんな君が好きだから)
自分の足下を見る。
誰よりも早く、歩いていた。
駿馬のように、力強く、美しく。
彼は勉強していた。
誰よりも真剣に。
____私に負けないように______
優に聞いてみた。
「私の方が、勉強できたらどうする?」
「朱熹ができないことをして、補うよ」
「じゃあ、勉強しないの?」
「人それぞれ、向き不向きがある。それにあわせるよ。しゅき、どうして?」
「ううん。なんでもない。」
そう言って、私は彼の元を永遠に離れた。
彼だったら、
私と同じ世界を全力で見ようとするから。
ふと机をみた。
同じ目線で、タカシと目があった。
***
~あとがき~
好きに理由はありますか?
私には、
“あります。”
勉強は楽しい。
それを知っている。
見える世界が変わるから。
明日、見える世界。
========裏=========
「偶成」
少年老いやすく、学成り難し、
一寸の光陰、軽んずべからず。
いまだ覚めず、池塘春草の夢
階前の梧葉すでに秋声
「朱熹」
少年易レ老学難レ成
一寸光陰不レ可レ軽
末レ覚池塘春草夢
階前梧葉己秋声
***
負けない様に私も机に向かう。
机をピタッとくっつけて。