いろいろな誤り | 秋山のブログ

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自分の考える経済に関する理解は、3月末までに書いたもので、前回、前々回に関しては流布されている誤りに関して書いている。というのは、教科書的な内容を書くにあたって、どのように書けば分かりやすくなるのか経済学に関するいくつかの書籍を参考にした(参考にはしたもののなかなか上手くいかないものではある)のだが、そこには資産家のための経済学者によって流布された誤った理屈、それに従うことによって99%の国民は資産家に搾取され、格差が拡大する主張をそのまま信じて説明したりしているのだ。権威に追随することは、学問と名のつくもの全てにおいて、もっとも恥ずべき態度である。客観的なデータ、事実によって裏付けられた内容と、権威者の主張が食い違っていたの時に、後者を尊重するのは話にならない愚行だ。

ということで、代表的な誤りに関してしばらく取り上げてみたい。

「今までで一番やさしい経済の教科書」という書籍がある。「ざっと学べる本」が経済学の理論を説明しているのに対して、これは実際の出来事と経済学との関係についての説明がメインである。大変読みやすく、分かりやすい。しかしながら、これをそのまま鵜呑みにするならば、実害があるようなこともたくさん書かれているのだ。ちなみに、前々回書いた中央銀行の独立性の話も、前回の期待インフレの話も、この書籍で気付いて書いたものである。抜き出してみれば、以下の様な問題箇所がある。

○国民に買う余力があるため、気分を盛りたてるのが重要という話(P44)
○金融政策による景気改善のメカニズム(P58)
○企業の淘汰をすすめる内容(P84)
○中央銀行の独立の必要性を説く内容(P74)
○財政政策が、税金を使ってするものだという説明(P94)
○政府が借金取りに追い回されるという馬鹿げた話(P105)
○需要減の原因を少子化にもとめている点(P123)
○需要減の解決を外需にもとめている点(P123)
○期待インフレに関する説明(P114)
○戦争が保護貿易のせいだという話(P148)
○インフレの害の説明(P161)
○国に貸した金が返って来ないとか、貸す金がそこをつくとかの出鱈目(P179)
○消費税は社会保障に相応しいという主張(P202)
○給料の上がらない好景気(P212)
○政府の失策に文句をいうことの否定(P216)
○老後対策としての投資のすすめ(P219)
○銀行よりも投資をすすめている点(P232)
○株式による資金調達の過大評価(P239)

これらの誤りを見れば、別のところで同じ主張がされている、結構お馴染みのものがいくつかある。結局、誰かが言ったこと、常識となっている(しかし本当は正しくない)ことを検証もせずにそのまま使っているのだろう。