難中学校入試問題1 | 秋山のブログ

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一般の人にいかに経済の正しい考え方を習得してもらうかというのが、経済に関するブログを書いている人間の共通の悩みだと思う。ちょっと思いつきで、中学入試風の問題を作って解説してみたら分り易くなるのではと考え、やってみることにした。表題の難中学というのは灘中学をちょっともじってみた。

難中学校入試問題
(問1)
100人の狩猟民族の村があります。そのうちの25人が狩人で、75人が女子供老人です。全ての村人が同じだけの食料を消費するとして、狩人は一人当り何人分の食料を調達しなければいけないでしょうか。
(問2)
狩りの技術の進歩によって、一人当り5人分の食料を調達できるようになりました。さてこの村にはどのような直接的な変化がおこるでしょうか。可能性のあることを5つ以上述べよ。
(問3)
狩りの技術が進歩した結果、狩人は20人となり、5人が狩人の装飾を作る職人となりました。この装飾品は、狩り自体には影響を与えませんが、皆が欲しがるようなものです。ところがこの装飾品を作るには大変時間がかかります。職人が自分とその家族の食料を上手く調達するために、その村にはどのような仕組みが生れたでしょうか。その仕組みに関する文章の抜けたところをうめ、15字以内で答えなさい。

職人は、一人当り4人の狩人に、装飾品を4個作るまでの間、自分とその家族に必要な食料を提供してもらい、完成したら装飾品を渡すという契約をしました。ところが狩人の中には、それでは信用できないと、担保を求める人もでてきました。そのようなやりとりを続けるうちに、担保としてふさわしい(   )がよく使われるようになっていきました。そしてそれは円盤状に加工されて携帯に便利になったり、進化していきました。現在我々がよく使っている(   )ですね。ところで(    )の価値は、原材料の価値とその加工賃の合計とかならずしも一致しません。というのは、(    )は取引を仲介する(    )であり、その価値を皆が信じていればそれで十分だからです(逆に1円玉のように、一つ作るのにそれ以上かかるものもあります)。近代国家においては、国が発行することで皆が信用する(    )の(   )が主流になっていきました。(現在はさらに進化して電算機上の数字が主体になっています)

(答1)
4人分
(答2)
一人当りの食事量が増える。
多くの残飯を出すようになる。
狩人の労働時間が短くなる。
狩人から別の仕事に転職するものが出る。
狩人の定年が早くなる。
失業者が生れる。
(答3)
貴金属 お金 貨幣 お金 道具 紙 お金
お金で物を取引する仕組み。

解説
人々が技術を向上させて、生産性が向上してくるとどんなことが起こるか、考える力を試しています。一方、問3では、お金が、信用で成り立つ、取引きの道具であることを見抜けるかどうかが鍵です。