さあ、どう潰そうか | 秋山のブログ

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国は地方公務員の給与を削減しようとしている。この動きは以前からあったようだが、今週初め突然当事者になって気付いた。担当者が説明とお願いに来ると言う。

町が積極的に動き出した理由の一つは、知事の県職員給与削減の方針による。知事は色々頑張っており、医療介護部門には明るいのだが、経済に関してはカラキシのようだ。

アベノミクスの要(安倍総理はあまり分っていない)である黒田新総裁(『日本銀行がもっと大量に国債を購入することによってマネタイズ』すべきという正しい意見を持つ)が折角ここまで経済をよくしたものを、財務省の中にpay as you goに拘る人間がいて足を引っ張るのは、大変嘆かわしい。

公務員給与の削減は、99%の人のためにならない。愚劣の極みだ。財政均衡至上主義を肯定する屁理屈は、今まで書いてきたように、多くの人がすでに見破っているように、どれが来ても完全に論破できる。どういう話で来るのか、ちょっと不謹慎にも少しワクワクして会合を待った。

デフレの時に給与を削減するなどということは、景気を悪化させるだけの愚行だ。県の職員はそんなこともわからない馬鹿ばかりなのか?黒田新総裁が頑張っているところで、その出自である財務省が足を引っ張るなんて、財務省もどうかしているんじゃないか。高い給与の職の公務員はともかく、安い給与で働いている層の公務員の給与を下げることは、絶対にいけない。
私はそんな言葉をぶつけた。

UFJのお馬鹿レポートも、市場を過剰に評価する話も、最近化けの皮が剥がれた負債とGDPの比の話も、出てこなかったが、反論として下げないと住民が納得しないというものがあった。

先日書いたように、公務員の給与を下げるべきだという意見を持つ国民はいくらでもいる。しかしそんなことは、間違いを許容する理由には決してならない。それがいかに間違っているかしっかりと説明することが重要なのであって、間違った考えに流されるのは全く正しくない。この問題は、個人の嗜好で是非が変わるようなものでも、損する人間の数と得する人間の数が拮抗するものでもなく、答えの明確なものなのだ。

また、私の自治体は、田舎としては比較的豊かである。地方交付金はもらっているが、住民からの税金、企業からの税金もかなりある。他の自治体と比べて公務員給与を減らす必要性は低い。そして住民は、真面目で仕事熱心で、(田舎公務員の問題がないわけでもないが)公務員が妬まれる風潮もなく、公務員自体も大変真面目だ。つまり、下げるべきだという住民の意見などもともとないのである。むしろ住民に聞けば、被災地に使われていない復興財源の方こそ問題視するだろう。当地も被災地であるのだから。

別の担当者からは、同感であるが(本当に分っているかどうかは疑問)国の指示であるから仕方ない旨の発言もあった。

同感だったら何故戦わない?戦い方はいろいろあるだろう(私の仲間には、患者にとって不利益な制度変更に対して、訴訟を起した医師もいる)。他の自治体と共闘するとかなら簡単に思いつくはずだが、連絡すら取っていない。
国の言ったことだから逆らうのは無理とか、そこを基準に考えるのではなく、まずそれが正しいのかどうか、どうやったらそれを変えることができるか考えることが重要と諭した。(これはこの件に限らず、経済学に蔓延る嘘を見破るのに重要だろう。例えば、給与が上がれば失業が増えるから給与は上げられないとか、ハイパーインフレになるからマネタリゼーションはできないとか、皆そんな感じだ)

医師の中にも仕方ないこととの発言するものもいたし、下げれば医師が来なくなる、いなくなると脅すものもいた。私の主張はあくまでも、間違った方策だから。間違った方策のために犠牲になることはとても我慢できない。(部下の給与を守れずに何が管理職だという思いもある)

要請は不調に終わったでいいですねと最後に私がしめた。
要請は受け入れられると思っていたのにと、愚痴る担当者がいた。ここまで全否定されるとは思っていなかったのだろう。
ところが、別の担当者が、不調に終わったということでありがとうございましたと言った。え、いったいどういうこと?不調に終わるとは、行き詰まる、決裂する、失敗するという意味である。本音では決裂を望んでいたということか。まさか、不調に終わるという意味をまとまらないという意味でとって、医師の意見がまとまらないという国語的に間違った解釈をして、反対ではないということで上に上げよういうことではないかと、後から考えて不安に感じているところである。まあ、そんなことになれば、それで怒鳴り込むのも一興かもしれない。

全国的なウネリになって、世の中の多くの人が騙されている嘘(いかに新自由主義者が馬鹿なことを言っているか)が、あばかれればいいなと考えている。