コロナ禍の中で、高視聴率だった番組の再放送が増えました。「JIN」もよかったですが、豊川悦司の「愛していると言ってくれ」は最高でした。実際に放送されていた頃は見たことはなく、今回の放送が初めての視聴でした。
障害がある人をテーマにしたドラマは、「障害がある人がどう自分/人生に向き合っていくのか」というところにポイントがないことが多く、どこか当事者にとっては物足りない、置いてきぼりになってるという気持ちになり、かえって不理解が進むように思っていました。
例えば手が不自由な私の場合は、洋服を買おうとする時は着たい服ではなく着れる服を選びます。似合う似合わないは二の次です。笑 外出先でご飯を食べる時、食べたいものではなく、食べられるものを選びます。雨が降っても傘はさしません。うまくさせないので、結局、びしょ濡れになるからです。あまりのひどい雨だと、傘をさしていないと視線が気になり、周りに気を使ってさすことはありますけれど。笑
仕事選びもそうです。誰にでも子供の頃からの夢があると思いますが、私は幼少期の頃から自分は他者とは違う生き方をしなくてはならないと感じていました。なりたい職業ではなく、なれるものになろうとしてきました。
障害がある人の既婚率も、健常者ほどはありません。恋愛にハードルがあるからです。このドラマの中では、ハンディがあることの生きにくさを描こうという、作者の思いを感じました。障害のある無しに関係なく、恋愛をすれば、ときとして心折れることもあるし、頑張りたいの原動力にもなります。
うまく言えませんが、誰にでも生きにくさはあり、傷つくことで幸せを見つけます。なにかそういう不変的な、自分を超えていくことの大切さが、伝わってきました。豊川悦司の、アーチストが持つ華が、透明感がよかったです。