クローゼットの中のものを取っているとき、

涼子は少し離れたところで遊んでいました。


ドアに出したものがぶつかって

「ドン!」という音がしました。

そのとき、涼子はふっと振り返って、

涼子母のところへ寄ってきて

おもむろに、涼子母の頭をなでなでして

「イタイイタイ トンデケー」

と言ってくれました。


頭をぶつけたわけじゃないのに、

いつも自分が頭をぶつけるから、

母も頭をぶつけたと思ったんでしょうね。


優しーーい!


と涼子母は感動しました。


ところが、その後、本当に手をぶつけたときは

知らんぷり。


んーーー、なんだったんだろうか???