ベイトラヒア再訪
先日の取材で、「ジャーナリストが何をしてくれた?」と話していた男性に会うために、再びベイトラヒアへ。
彼はガザ市内に出かけていて会うことはできなかったが、彼と一緒にいた人たちや、彼の華族に会って2時間ほどお茶を飲みながら話す。
ガザの人たちは、困難に出会えば出会うほど、タフで陽気にふるまう。彼らのこの打たれ強さや、悲しさを押し隠して笑いあう姿が好きでパレスチナに通う。
その彼には会えなかったが、電話番号を父親から聞き、改めての訪問を約束する。
ベイトラヒアの別の地区にある家の屋上で話し込んでいるとき、同じベイトラヒアの少し離れた場所からロケットが発射された。
長い白煙の尾っぽと甲高い音を残して、イスラエルに飛んでいく。
大急ぎでカメラを構えるが、あいにく今日は珍しく曇り空で、鮮明には写らなかった。
今回の侵攻では、イスラエル軍はいたるところで白燐弾を使いまくっている。
侵攻の激しかった場所に行くと、そこら中に白燐弾の燃えカスが残っている。
イスラエルは本気でハマスを潰しにかかっていない。この侵攻の本当の目的はなんだったのか、きちんと見る必要がある。
ガザに入っていると聞いていた5人の日本のフリーランス・ジャーナリストのうち、4人が既に出た。
そのうちの2人はパレスチナ報道では大御所と言われる人たち。
メディアの特派員に先んじられたことを駆け出しのジャーナリストのように悔しがり、検問所が開くなり競争のようにガザに入り、10日や2週間で帰っていく。
見なければならないのは、騒ぎが一段楽したあとの彼らの暮らしや思いじゃないのか。こういう大きな出来事が起きた以上、少しでも早く日本に帰って報告をしなければ、というのも分からなくはないが、そういうことは特派員に任せておけばいい。メディアの騒ぎが収まったあとのガザを見なければ、何のためにおれたちの存在意義があるのか。
アホらしい。