深淵の森にて 2-4-3 | ちびちゃ ちゃんのブログ

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 港街のリルガ。星降る夜。 公園の宇宙灯台は 複雑な回転をしていた。 灯台が発しているメッセージ・・ わたしは此処にいるよ。 


 朝 ちゅんちゅん。 アリス猫が 窓を開けると 近くに近代的な 帆船が修理停泊していた。 ”おおきいわ。” ジーッ。 レースのカーテンがヒラヒラ。 乾いた海風が吹き抜けてる。 ”気持ち良いー。” (気温が高くても日陰は過ごしやすいです。)


 ”はれっ。” 階下で真紀さんが 私服に着替えてお出かけしていく。 ちょろん。 その後をブライニィがついていく。 (お散歩かしらね。)


 身を整えてから 2階のキッチンへ 朝食を取りに向かうと・・ みんながご飯を食べていた。 美味しいわよねぇ。 わいわい がやがや。 壁に張り紙がある。 海苔と卵の御かわりは無料でーす。 はぁぁっ。


 ぱくっ。 今日はみんなで手分けして 私たちは次元トンネルの手がかりを探しに行くよ。 (ブラック アリス猫姫さま) わたしは 赤ずきんカーリーさんと一緒に 街を周るの。 わい。 にこっ。


 ランラン。ラララララララン。 (オレンジスマイル風に)
真紀は つよい日差しが苦手。 大きな帽子を深く被り 猫柄水色 長袖のワンピースを着て 小動物達を連れ 元気に 街をとことこ 歩いていく。  

 

 石畳の通り、橙色ダイオードランプ猫のデザイン街燈、活気のある商店街。 猫が手綱(たづな)を持つ 馬車が リンゴを積んで 一個を落として 走り抜けていく。 カッポ カッポ。 ”あのぉ落としましたよーっ。” 真紀はそれを ハンカチに包んで持ち歩く 事にする。


 はっ。 小さい川があり 遠くの雨で増水して橋の上を水が少し流れている。 小さなカメが 橋の上を歩いていた。 真紀が川の中を覗くと 小型のピラニアに似たお魚が たくさん 泳いでいる。 (ひゃぁ。)


 バックの中に試供化粧品の袋があって 川水をため 小さなカメを入れてみた。 金魚の入れ物みたいです。 とことこ。 電波時計塔を過ぎて トレビ泉に到着っ。 ”ふぁぁ 綺麗な泉だわっ。 此処なら大丈夫かも。” 真紀も此処で亀を放してしまう。 にこっ。 お元気でーぇ。


 再び歩いて行く。 ランラン。ラララララララン。

中央公園に向かう通りには ロバのパン屋さん、豚のパスタ屋さん、猫のお寿司やさん。 朝から多くのマーケットが開かれ  疎らだか 人が出て来ている。 はれっ。 猫缶詰屋さんの隣に アンテークのお店があって 小さなクロスが飾られている。 


 真紀は 自分の身につけている十字架と見比べてる。 ”サイズは違いますけど わたしのものと 同じデザインですわねぇ。”

ブライニィ (これは地球のエリアルタイプのクロスです。) ぷすぅ。ぷすぅ。(少し興奮している。)


 お店の中の大柄猫さんが 真紀の顔を覗きこみ・・咄嗟(とっさ)に

”ディュラインレイト様に 似てらっしゃる。” 大声で叫んでしまう。 ざわっ。

大柄猫さん ”しもうたぁ。”


 街の小動物が集まり 言う。 ”わたし達についてきてください。”

真紀 ”わんっ。”


 タラララン。タラララン。 (インディジョーンズ風に) 

小動物と真紀たちは バロックの中 市場の中 帆船の脇を通り抜けていく。 追いかけてくる 黒装束のワニ達が 上手くまかれていく。 はっ。はっ。 ちりん。ちりん。 空高く 蝙蝠が 街中にたくさん飛び始めた。


 場面が変わり 街のなかで マカロン達は 次元通路の 情報集めに 夢中っ。 
リリン(オレンジ) ”次元通路の入り口を探してまーす。” ”情報をくださーい。”

 

 リリス(パステルブルー)は 街で知り合った 黒猫。迷い猫さんの おうちも探してる。

リリス ”この娘のお家も探してまーす。” (にゃぁー。)


火星アライグマ ”あの この娘のお家 家の隣ですお。” 

迷い猫さん ちりん。”わーい。お家に帰れます。有り難うございます。いつもお世話になってます。”


リリン ”猫さんのお家。見つかったよね。” 

リリス ”よかったわ。”


 港の歓楽街。リルガの酒場にて・・ カタンッ。

ルイ(緑) ”ミルクください。”

スイフト(ホワイト) ”トマトジュースを一つ。”

ちゃうラン ”わん。”(水をくれ。)


 かこんっ。かこんっ。かこん。 (グラス。グラス。バケツが届けられる。)

帽子の似合うおさるさん ”お前。冒険者だな。 冒険の仕事と仲間が欲しいのか? 物語の火星は好景気。 良い仕事が いいっぱい あるぞ。”


”ええとぉ わたし達には すでにクエストを もっていまーす。”


 スイフトは スケッチブックを 開いて・・ かっぽかっぽ。(ちゃうランも 横目でみている。)

子供先生 ”この絵のような 洞窟を探しているのです。聞いたことありませんか。”


 帽子の似合うおさるさんは 両腕を組んで 白目をむいて考え事をしている。 何か心当たりが ありそうですわ。 きゃはっ。 わくわく。 ぐぅすぴーっ。 (ねているのぉ。)

ルイは ピコピコハンマーで たたいた。 ぼこっ。ぼこっ。 ぐぅ。


 ツワイク(きいろマカロン)は 公会堂で 仲良くなったミュージカル女優の台本を少し読んで演じてみる。 わたしの苦しみと 悲しみ 怒り この紅蓮の炎で 過去の私の見ていた 全てが 灰に変わりました。 わたしは まるで 荒野を ひとりぼっちで歩く ハリネズミ。  ぱたんっ。 ”面白そう わたしも 火星で役を演じてみたいわ。”


ツワイク ”ところで あなた 異世界に続く通路の入り口に 心当たりは ありません?” 

”はぁっ。” 女優は 胸のクロスに手をあてて 軽く呼吸を整える。

”ないですけど 教会のかたなら 御存じかも。” (やったわ。情報がえられそう。)


 ミラーが強く輝き 海が綺麗で 青い空の町の景色が 蝙蝠が飛び交う 赤い空の色に変わり始める。

時間は 正午12時。電波時計塔の針が重なり合い 街中に鐘の音を 響き渡らす。 ぼーん。 ぼーん。 ぼーん。


ノワール ”魔物反応強し モンスタータイプ A(エース)。近いです。”


 ブラックアリス猫姫(黒赤系)と 赤ずきんカーリー(赤)は 夜にばらめり・あんが演じられる公園会場 舞台上 大勢の動物達の観客の前で 楽しく ステップを踏み 踊っている。 観客の中に 黒装束のワニが 増えだした。


 ブラックアリス猫姫さまは 月の満ち欠け デイモスの影響で 魔力が弱く パワーダウン中。 今は 格闘能力は 高い。 ぶん。ぶん。  酔拳の構えっ。はぃっ。 口から けほっ。 少し炎をはくっ。


 赤く染まった 空の彼方に 輝くねこねこ星を 見つけて言う。 

”今日も わたしに輝く ねこねこ らっきー星(ほし)。” ぶぅん。ぶぅん。 アリス猫姫さまの 目が赤く輝き・・ ”今日のわたしは 負ける気がしないわ。”

カーリー ”わたしもよっ。”


 顔を見合わせる 黒装束のワニたち・・。 大勢の動物の観客から たくさんの拍手が 沸き起こる。 パチパチパチッ。



つづく