[イラスト](6点×5問=30点満点)
(本文・前半)
「サルバドールの日記 2012年3月30日」
[語句]diary「日記」
第1段落:
「わしらの最後のレッスンは最悪じゃった。」
[語句]disaster「ひどいもの(,災害)」
「チトセとわしは大げんかになったのだ。」
→代名詞を他の(代)名詞と同時に使うときは〈2人称→3人称→1人称〉の順。I and Chitoseはダメ。
[語句]huge「巨大な」 fight「戦い」
「あの子は,微笑みながらアトリエへ着くと,「見て,おじいちゃん,あなたの肖像画を描いたよ」と言った。」
→V=arrivedとsaid。andで文を区切る。smilingは分詞構文〈同時〉(…しながら)。
[語句]arrive「着く」 studio「アトリエ(,スタジオ,ワンルームマンション)」〔atelierはフランス語〕 grandpa「おじいちゃん(=grandfather)」 paint「…を絵の具で描く(,…にペンキを塗る)」 portrait「肖像」
(補足)drawは「…を(ペン・鉛筆などで)(線で)描く」,writeは「(字)を書く」
「その肖像画の男は髪がふさふさで,背筋を伸ばしてまっすぐ立ち,若く見え,そして微笑んでおった。」
→in the portraitはThe manを修飾。S=The man (in the portrait),V=hadとstoodとlookedとsmiled。動詞が〈A, B, C and D〉(コンマで区切って最後だけand)の形で並んでいる。
[語句]straight「直立して,垂直に(,まっすぐに)」
- ・ - ・ - ・ - ・ - ・ -(話が脱線)- ・ - ・ - ・ - ・ - ・ -
「フランスの美術大学に通えるほど十分に才能があるかもしれんが,あの子には画家として大きな弱点がある。」
[語句]talented「才能のある」 enough to不定詞「…するに十分に」 attend「…に出席する(,…の世話をする,…に付き添う,言うことを注意して聞く)」 art「美術,芸術」 college「大学」 weakness「弱点(,弱さ)」 as「…として」 artist「画家,芸術家」
「人物を描くとき,彼女は実際の人物よりもむしろ理想化された絵を描いてしまうことが多すぎるのだ。」
→oftenは本来一般動詞の前に来るが(She often paints ~.),強調のため文頭・文尾に来ることもある。
[語句]too「…すぎる」 idealize「…を理想化する」 image「像(,姿,象徴,印象)」/ímidʒ/[アクセント注意] A rather than B=rather A than B「BよりむしろA」 real「現実の(,本当の)」
(補足)“むしろシリーズ”の表現は,他にmore A than B,not so much B as Aがある。一緒に覚える! 「わしはこの点を数ヶ月間説明してきたが,彼女は聞こうとしなかった。」
→前半は過去完了進行形。最後の授業までの数ヶ月間,何回も何回も注意してきたことが分かる。
→wouldは〈強い意志〉。wouldn'tとなり〈強い拒絶〉(どうしても…しようとしなかった)を表している。頑固な(孫娘想いの)おじいちゃんと難しい年頃の孫娘の様子が読み取れます。
[語句]explain「…を説明する」
(補足)explainは第4文型を取らない。〈explain+目的語(事)(+to+人)〉,〈explain(+to+人)+that節/wh節・句〉の形でしっかり覚える。
- ・ - ・ - ・ - ・ - ・ -(脱線終了)- ・ - ・ - ・ - ・ - ・ -
「わしは少し頭に来て,「これはわしなぞではない。お前は本物の画家ではない」と言ってしまった。」
[語句]a little「少しは,やや」 angry「怒って」
「彼女も怒り,わしを師としてこれ以上必要としないから気にしないと言いおった。」
→saidの後ろには接続詞thatが省略。anymoreまでがthat節(because節もthat節の中にある)。
[語句]care「気にする(,反対する)」 anymore「[否定文・疑問文で]もはや,これ以上」
「それからわしは,別れの品として描いた肖像画を彼女に見せ,「これが本当のお前じゃ!」と言った。」
→then(それから)は通常andと同じ位置に来るが,この文のように主語の後に置かれることも多い。however(しかしながら)も同様のことが言える。
→前半は第4文型(S=I,V=showed,IO=her,DO=the portrait (I had painted as her farewell gift))。
→I had painted as her farewell giftはthe portraitを修飾する接触節。関係代名詞which・thatが省略されていると考えてもよい。
[語句]farewell「別れ」 gift「贈り物(,天賦の才能)」
「あの子は,それを一目見ると,「違うわよ!」と言って,出ていった。」
[語句]take a look at A「Aをちらりと見る」
第2段落:
「わしは,チトセの両親ならそれを正しく理解するだろうと思い,チトセの肖像画を彼らにやった。」
→giveが〈give+目的語(物)+to+人〉の形を取ることにも注意。
→thinking以下は分詞構文(理由)。theyはher parents(チトセの両親),itはthe portrait(別れの品に描いたチトセの肖像画)を受けたもの。
→wouldは〈時制の一致〉で過去形。絵をあげる時点では正しく理解するのが未来だった。
[語句]appreciate「…を正しく理解する(,…をありがたく思う,…の価値を認める)」
「わしは,チトセがファッションスタイルを変え始める数ヶ月前にその肖像画を仕上げていたが,それにはわしが2年間教えた高校生が描かれている(←高校生を示している)と思う。」
→前半は過去完了形。チトセのスタイルが変わりだした過去よりも過去(大過去)だということが分かる。(ただし,before(やafterなど)により前後関係が明白な場合は,過去形で表されることもある。)
→I taught for two yearsはthe high school studentを修飾する接触節。関係代名詞who(m)・thatが省略されていると考えてもよい。
[語句]a couple of「2,3の(=a few)(,2つの)」 style「(服・髪などの)型(,様式,)」
(注意)日本語の「スタイル(体つき)」はfigure。styleはファッションに関するスタイル。
「それを描いたとき,あの子はストレートパーマなぞではなくて,まだ天然の巻き毛じゃった。」
→主節は〈B, (and) not A〉(AではなくB)の形。定番の〈not A but B〉と同じものと思ってよい。
[語句]natural「生まれつきの(,自然の,当然の)」 curly「巻毛の」 perm(=permanent)「パーマ」
「今持っているアクセサリーは,大好きな輪状のイヤリングも含め,一切身に付けておらんかった。」
→she has nowはthe accessoriesを修飾する接触節。関係代名詞that(・which)が省略されていると考えてもよい(allで修飾されているのでthatが好まれる)。
→she lovesはthe ring-shaped earringsを修飾する接触節。関係代名詞which・thatが省略されていると考えてもよい。
[語句]accessory「装飾品」 including「…を含めて」 shaped「…の形をした」
(注意)accessoryは,衣類の場合,帽子・かばん・手袋なども含まれるので,日本人がイメージするきれいなアクセサリーは,むしろjewelry(宝石類,貴金属製の装身具類)に近い。
「そして,当時,あの子は化粧なぞも全くしておらんかった。」
[語句]wore(wearの過去形) makeup「化粧」
「これは,素晴らしい未来のある,自分がまだ素人画家だと知っているチトセじゃった。」
→Thisは別れの品として描いた肖像画のチトセ。作品としてのチトセなので,Chitoseに冠詞aが付いていることにも注意。
→with a fantastic futureはa Chitoseを修飾。冠詞の話題の流れで言えば,通例futureには定冠詞theが付くが(もともと1つしかないから),形容詞で修飾される場合は不定冠詞aが付く。同様の例として,seaやskyなどがある。
→who(関係代名詞)節はa Chitoseを修飾。whoは人を先行詞に取るので,直前のfutureを修飾するものではないと判断がつく。
[語句]fantastic「素晴らしい」 amateur「未熟な,アマチュアの」
「わしは,あの子が少しずつ年を重ね,もっと大人のように振る舞い,またそう見せたがっている(←大人のように見えたがっている)ことを理解しているつもりじゃ。」
→前半は,現在進行形で表すことで“今まさに少しずつ成長して大人になりつつある感”が出ている。
→toを受ける動詞の原形はactとlook。like an adultが修飾するのもactとlook。
[語句]act「振る舞う(=behave)(,行動する)」
「だが,あの子は,大人であることは他人の言うことに耳を貸さない(←言うことを聞くのをやめる)ことだと思っているようじゃ。」
→thinkの目的語のthat節内は第3文型(S=being an adult,V=means,O=that you stop listening to others)。youは〈総称〉であり,あくまでも一般の人。特定の「あなた」ではない。
[語句]seem to不定詞「…するように思われる」 mean「…を意味する」
「学ぶことをやめてしまえば,彼女は立派な画家には絶対にならんじゃろう。」
→チトセは祖父の注意を全然聞かない子だから,「学ぶことをやめる」ことは“ありえる想定”,すなわちif節は〈直説法〉(現在のことなら現在形,過去のことなら過去形,未来のことなら現在形)。仮にチトセが素直に言うことを聞く子であれば,文はShe would never become a great artist if she stopped learning.となる〔仮定法過去〕。
(本文・後半)
「サルバドールへの手紙」 2013年3月25日
→最後の授業から約1年後。
頭語:
「親愛なる,サルおじいちゃんへ」
第1段落:
「遅いってことは分かってるけど,最後に会ったときにあったことを謝りたかった(←ごめんなさいと言いたかった)のです。」
→what(関係代名詞)節はforの目的語。metまでがwhat節。
→we metはthe last timeを修飾する接触節。関係副詞whenが省略されていると考えてもよい(the last timeはmetの目的語になりえないので(副詞句だから),関係代名詞that(・which)〔目的格〕の省略ではない)。
[語句]happen「起こる」
「最後のレッスンで,おじいちゃんが私のことをまだ子供として見てると思って,言うことを聞きませんでした。」
[語句]still「まだ」
「おじいちゃんが私をポートレイトにどんな風に描いたか見て,私の思いは確信になりました(←これが私の思いを強めました。」
→how(関係副詞)節はatの目的語。portraitまでがhow節。
→このthisは前半のhow節(サルバドールがチトセを肖像画にどんな風に描いたか)を受けている。
[語句]confirm「(決定・信念・地位など)を固める(,確かめる)」 belief「信じること,意見」
「私はすごく傷ついて,おじいちゃんの贈り物を受け取らずに,ただ立ち去ったんです。」
→〈so+形容詞+that節〉(とても…なので~)に気づく。
→主節は受動態。hurtはA-A-A型の不規則動詞で,文中のhurtはbe動詞の直後だから過去分詞(か形容詞)だと見抜く。
[語句]hurt「…の感情を害する,傷つける」(身体的にも精神的にも使える) without 動名詞「…しないで」
第2段落:
「おじいちゃんは(このことを)知らないでしょうけど,私がフランスに向けて家を離れたとき,ママがこっそりと私のスーツケースの1つにそのポートレイトを入れてたの。」
→thisは後半の文(Mom以下)を指す。
[語句]leave A for B「Bへ向かってAを去る」 secretly「秘密に」 suitcase「スーツケース」
(補足)leaveはleave A,leave for Bの使い方も可。前者は他動詞,後者は自動詞であることにも注意。
「それを見つけたときはまだ怒ってたから,クローゼットの中に隠しました。」
→itは2つとも第1文のthe portraitを受けたもの。
[語句]upset「(感情的に)混乱した」(動詞upsetの過去分詞と考えてもよい) hid(過去形)<hide「…を隠す」 closet「物置,収納室」
「しばらくはポートレイトのことなんて考えてなかったんだけど,2~3ヶ月前に偶然,それを見つけました。」
→このitも(前半の)the portraitを受けたもの。
[語句]for a while「しばらく」 rediscover「…を再発見する」 by chance「偶然に」
(補足)rediscoverはdiscover(…を発見する)に接頭語reが付いたもの。〔→第3問C第2文reevaluate〕
「それを見ると,自分のアートを上達するために喜んで耳を傾けたチトセが見えました。」
→Looking at itは分詞構文。このitも当然(1文前の)the portraitを受けたもの。
→who(関係代名詞)節はa Chitoseを修飾。artまでがwho節。このChitoseも絵に描かれた昔のチトセを表しているので,冠詞aが付いていることに注意。
[語句]be willing to不定詞「快く…する」 in order to不定詞「…するために」 improve「…を改良する」
「私は,自分のなってしまったチトセが(肖像画に描かれているチトセと)違っているって気づいたの。」
→I'd becomeはthe Chitoseを修飾する接触節。関係代名詞who(m)・thatが省略されていると考えてもよい。
→I'dは,接触節の先行詞のthe Chitoseが,“なってしまったチトセ”ならI had(過去完了),“なろうとしていたチトセ”ならI would。文意的に見て,I hadの短縮形(かつbecomeが過去分詞)だと見抜く。
→differentの後ろには,さしずめfrom the Chitose in the portrait(肖像画の中のチトセと(違う))的なニュアンスが隠れていると考えられる。
[語句]realize「…だとよく分かる」/ríːəlàiz/[アクセント注意]
「彼女は,自分が大人だってことをみんなに証明したくて,他の人の言うことを聞くことをやめてしまったのね。」
→proved to everyone that節は,本来〈prove+目的語(事)+to+人〉だが,目的語(that節)が長いため,目的語より先にto everyoneが来たもの。proveは第4文型を取らないことにも注意。
→and hadはthat節にはないことに気づく(adultまでがthat節)。hadは過去形(実際にはhad stoppedで過去完了形)なので,同じく過去形のwantedかwasと並列だと考える。サルバドールの日記にもあるように,“大人であること=他人の言うことを聞かないこと”であるならば,「大人であることを証明して,そして他人の言うことを聞かなくなった」とする方が自然なので,wanted (to prove)と並列だと判断する。
[語句]prove「…を証明する」/prúːv/[発音注意]
「そのときまで,私は美術の授業で本当に苦戦してたんだけど,自分の弱点に気づいてからは,もう1度学び始めて,私の絵はずいぶん上達したのよ。」
→接続詞が多いが,butで大きく前半(それまでの話)と後半(弱点に気づいてからの話)に分かれていると見抜く。
→then(そのとき)は,隠してあった肖像画を偶然見つけ,なってしまったチトセが違うと気づいたときのこと。I'dはI hadの短縮形。thenよりも過去のことを過去完了進行形(大過去)で表している。
[語句]struggle「苦労して進む(,奮闘する)」 weakness「弱点(,弱さ)」
「あなたは永遠に私の先生です,おじいちゃん。」
第3段落:
「最後のレッスンでおじいちゃんに見せたポートレイトのこと,私,覚えてるよ。」
→I showed you in our last lessonはthe portraitを修飾する接触節。関係代名詞which・thatが省略されていると考えてもよい。
「おじいちゃんはそれが気に入らなくて,私に見えるとおりに描くように言ったよね。」
→andはdidn't likeとtoldをつなぐ。後半は〈tell+目的語(人)+to不定詞〉。
→asは〈様態〉(…するように)。
「おじいちゃんがあの日教えてくれたことが,今なら分かります。」
→What(関係代名詞)節は文の主語。dayまでがwhat節。
[語句]make sense「道理にかなう,意味が分かる」
「私は物事を実際あるがままに描くべきで,そうすればその本当の美しさが輝くのです。」
→重文。前半のasは〈様態〉(…するように)。and then以下が後半。they,theirはthingsを受けたもの。
[語句]true「本当の」 beauty「美しさ」 shine「輝く」
第4段落:
「私たちのポートレイトを描いたから,それの写真を送ります。」
→I'veはI haveの短縮形。現在完了形で,自画像をつい最近描き上げたことを表している。
→andはhave paintedとam sendingをつなぐ。後半の現在進行形は〈近い未来〉。itはa portraitを受けたもの。
[語句]send「…を送る」 photo「写真」(photographの短縮語)
(補足)photoシリーズはアクセントに注意。photo/fóutou/,photograph/póutəɡræˌf | póutəɡrɑˌːf/,photographer「写真家」/pətɑˈɡrəfər/,photography「写真撮影(業)」/pətɑˈɡrəfi/
「実は,その絵(←それ)が私の市の若手アーティストコンクールで一等賞を取ったのよ。」
→Itは1文前のa portraitを受けたもの。
[語句]actually「実は(,実際に)」 won(過去形)<win「…を勝ち取る(,…に勝つ)」 prize「賞」 competition「コンクール,コンテスト(,競争)」〔concoursはフランス語〕
「見て分かるように,私は自分自身をおじいちゃんがしたように描き上げたのよ。たくさんの可能性を持った高校生であるチトセとしてね。」
→文頭のAsは〈様態〉の接続詞(…するように)。後半のasは前置詞(…として)。
[語句]potential「可能性」(名詞)〔形容詞なら「可能な,潜在的な」〕
「実際に見たままに,おじいちゃんを描きました。」
→asは〈様態〉(…するように)。
「しわは,おじいちゃんの英知の証です。」
[語句]wrinkle「しわ」 proof「証拠,証明」(proveの名詞) wisdom「英知」
「杖は,おじいちゃんの肉体的な課題を克服する意志を表しています。」
→willは,your(目的格)に続いているので,名詞だと判断。to overcome your physical challengesもwillを修飾(形容詞的用法〔同格の関係〕)。
[語句]cane「トウ製の杖」 will「意志(,遺言)」(名詞) overcome「打ち勝つ,克服する(=get over)」 physical「身体の(,物理学の)」 challenge「課題(,挑戦)」
「曲がった背中は,おじいちゃんが最も愛したもの,つまりあなたの作品と私に,全力を注いできたことの表れです(←注いできたことを表しています)。」
→what(関係代名詞)節はintoの目的語。コロンは直前のwhat節を換言。
[語句]bent「曲がった」(bendの過去分詞と考えてもよい) back「背中」 pour「…を注ぐ」/pɔˈːr/[発音注意] strength「力」
「ありがとう,おじいちゃん。」
⇒出来事を時系列にまとめると,家を出る→母親が入れた絵に気づく→絵を隠す→美術の授業で苦戦する→偶然絵を見つける→間違っていたと気づく→上達する→2人の絵を描く→コンテストで一等賞を取る→手紙を書く→絵の写真を添えて手紙を送る(予定)。
結語:
「愛を込めて チトセ」
問1(42番) ①
「サルバドールはチトセに(物事をありのままに正しく理解し)て欲しかった。」
→〈want+目的語(人)+to不定詞〉の形。
【選択肢】
① 「物事をありのままに正しく理解する」
→how節は間接疑問で,forの目的語。theyはthingsを受けたもの。
② 「もっと画家らしく着飾る」
③ 「別の美術の先生を見つける」
[語句]another「別の(,もうひとつの)」
④ 「若そうに見える人々を描く」
[語句]young-looking「若そうに見える」
問2(43番) ③
「最後のレッスンで,チトセは,彼女の(祖父が,彼女に大人として敬意を払ってくれない)と思ったので,それを受け取らなかった。」
→believedの後ろには接続詞thatが省略。
[語句]accept「…を快く受け取る,受諾する」
【選択肢】
① 「家族の方が彼女よりもそれを正しく理解するだろう」
→これはサルバドールが肖像画をチトセの両親に渡したときの考え。
② 「家族が彼女のファッションスタイルを好まないだろう」
③ 「祖父が彼女を大人として尊敬しない」
[語句]respect「…を尊敬する」
(補足)respectは類義・対義語もセットで覚えておく。respect=look up to,respect↔despise(…を軽蔑する),look up to↔look down on(…を見下す)。また,名詞respectは,in respect of(…に関して)も大事。
④ 「祖父がそれほどよい画家ではない」
→このnotはveryを否定している。「祖父がとても上手な画家ではない」とはならない。
問3(44番) ②
「次のうち正しいものはどれか(←次のうちどれが正しいか)。」
【選択肢】
① 「チトセはサルバドールによって制作された自画像を両親にあげた。」
→両親に絵を渡したのはサルバドール自身。
② 「チトセはこの手紙を書く前に新しい自画像を描いた。」
③ 「サルバドールは,チトセの自画像を制作するのに2年がかかった。」
→「2年」はチトセを指導した期間。制作期間については,チトセがファッションスタイルを変え始める「数ヶ月前」に描き上げたということだけで,具体的に何年・何ヶ月かかったかは記載がない。
[語句]take A B「AがB(時間・労力・勇気など)を必要とする」
④ 「サルバドールは,チトセが外見を変えた後に,その自画像を描いた。」
→だーかーらー,チトセがファッションスタイルを変え始める数ヶ月前には描き上げてたんだってば!
[語句]appearance「外見(,姿を現すこと)」
⇒②のnewが何をもって「新しい」とするか,実際は微妙なところではあるが,文章中にチトセが描いた絵は他に,サルバドールをキレさせた絵しか登場しないので,その絵に対してnewだと考えられる。①③④が明らかに不適当なので,消去法で②を選ぶこともできる。
問4(45番) ②
「チトセの作品が改善した理由として最も適当なものは何か(←チトセの作品の改善の最も本当らしい理由は何か)。」
[語句]likely「本当らしい」(形容詞)〔副詞だと「多分」〕 improvement「改良」
【選択肢】
① 「彼女は,コンクールに参加したことから多くを学んだ。」
② 「彼女は,再び他人の考えに寛大になり始めた。」
③ 「彼女は,化粧をしたりイヤリングをつけたりするのをやめた。」
④ 「彼女は,他の大人の意見に影響を与えようと努力した。」
⇒「自分の弱点に気づき,再び学んだことで,絵が上達した」というのは,つまり他人の意見に耳を傾けるようになったということ。つまり②が正解。
問5(46番) ①
「次のうち,チトセが祖父に送った写真の肖像画の描写に最もよく合う絵はどれか(←次の絵のどれが,チトセが祖父に送った写真の肖像画の描写に最もよく合うか)。」
→bestはwellの最上級で,動詞matchesを修飾。本来は文末だが,目的語が長いので,前に移動した。
[語句]description「記述,描写[表現,説明]」 match「…に合う(,調和する,…を対抗させる)」
⇒チトセは高校生当時に,サルバドールは見た目のままに描かれている。高校生当時のチトセは,天然パーマでアクセサリーも化粧もなし(この時点で①しかない)。サルバドールの見た目は,しわがあって,杖を突いていて,背中が曲がっている(①か④)。よって,①が正解。
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今年の第5問も,特に例年と大きな変化はありませんでした。単語や表現も平年並みで,受験生を惑わせる問題やひっかけ問題もなかったように思います。
例年の傾向では,文章が目撃情報・感想・スピーチなど,話し手の主観的な内容になっています。日本語でもそうですが,書き言葉より話し言葉の方が難しい表現は出てきません。今年の日記と手紙を見ても,同様のことが言えます。ほとんどが日常会話レベルで,専門用語はありませんでした。
今年の第5問は,文章中の単語数が845語でした。ここから一気に数が跳ねあがります。文章問題が苦手な人は,まずこの単語の多さに圧倒されます。しかし,センター試験は,何も難しい問題ばかりが出るわけではありません。標準的な単語帳でいいので,まずは単語をしっかり覚えてしまいましょう。特殊な構文も出てきません。落ち着いて正確に読み進めていきましょう。
単元別の問題集も役に立ちます。変に普通の長文問題・文章読解の問題集を解くよりは,1つ1つの形式に特化した問題集で特訓をした方が効率がいいです。問題にも慣れますしね。類題を解いてその形式の問題に慣れるというのは,数学の対策にも似ています。しっかり対策を取っていきましょう。