日台交流所へ行く用事があり

せっかくなら近辺を散策。

 

 

 

中之島公会堂は日本有数の公会堂建築。

外観・内装ともにすばらしくて

近代建築史上でも重要なものとして

2002年に国の重要文化財に指定されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北浜の風雲児と呼ばれていた

株式仲買人の岩本栄之助。

彼は財界が結成した渡米実業団に参加。

この時に渋沢栄一も参加しています。

アメリカ大都市の公共施設の立派さや

アメリカの富豪たちによる慈善事業・寄付の習慣に

強い感銘を受けて帰国。

 

 

渡米中に父親の死を知らされた彼は

父親の供養にと100万円(現在の価値で数十億円)を

寄付することを決定。

渋沢栄一ら多くの人が意見を出し合って相談し

桜並木・育成資金・公会堂の3つの候補案にしぼられ

最終的に市民の誰もが利用できる公会堂に決定。

1911年8月に財団法人公会堂建設事務所が設立され

建設計画が始まります。

 

 

 

ところが第一次大戦による株式相場の大変動で

岩本栄之助は大きな損失を出します。

人々は大阪市に寄付した100万円を

少しでも返してもらうように勧めたのですが

 

一度寄付したものを返せというのは大阪商人の恥

 

として岩本栄之助は拒否をします。

 

 

1916年10月に家族や使用人が出かけたときに

中之島公会堂の完成を見ないまま

ピストル自殺をして一生を終えます。

 

 

1918年11月に完成してから

もう100年が経っていますが

今前国際的な一流アーティストによる

オペラやコンサートのほかに

各界著名人の講演会も数多く開催されるなど

大阪の文化・芸術の発展に深く関わっています。

 

 

 

公会堂の中にももちろん入れます。

地下には1918年創建から現在までの歴史について

貴重な史料や写真パネルによる展示をおこなっています。


創建に大きな役割を果たした

岩本栄之助ゆかりの展示品をはじめ

創建当時の意匠、各分野の専門家や

職人技の粋を集めた復原作業などについても

分かりやすく解説しています。

周辺地域に現在も残る近代建築の資料もあり

歴史建築が好きな方は楽しめますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

風船 大阪市北区中之島1丁目1番27号