ニューヨークのメトロポリタンオペラから、上映中のショーを映画館にライブ配信し、世界中で同時に「今ニューヨークのオペラハウスで行われているショー」を観ることができる、メットオペラHD。
先週末は、メトロポリタンオペラで初めてオリジナルのフランス語版「ドン・カルロス」の配信だった。
その日は他の予定があり観に行けず。
毎回、ライブ配信の翌週に「アンコール」として、ライブ配信されたものをそのまま録画したものが再上映されるので、そちらを観に出かけた。
できればライブ配信のその日にライブで観たい。カメラに映る現地オペラハウスの観客たちと同時に「今行われているステージ」を、彼らを通して映画館のスクリーンでではあるが、同じ時間を共有している感が味わえるからだ。
それでも仕方ない。予定が合わなければ、とりあえずアンコール上映はありがたい。特にオペラの場合、家でビデオを観るより、映画館で集中して観られる環境の方がありがたい。
今回上映の「ドン・カルロス」は、上映時間が5時間以上となっていて驚いた。確か、2~3年前に同じ演目を観に行った際には3時間ほどだったはずだけど?
そういった疑問は、オペラ講座を開催されているYさんの「ドン・カルロス時代のスペイン歴史講座」を見させていただいて「なるほど!」と解決。
今回の上演はフランスオリジナル版5幕もので長いのだ。そしてこのフランス版はタイトルが「ドン・カルロス」、短いイタリア語版は「ドン・カルロ」と、「ス」が付くかつかないかの差もあるのだそうだ。
こういった豆知識をもって見ると、ショーがより楽しめる。
例えば歴史上実在するカルロスは体が弱かったそうで、そういう事実が「愛した女性が父であるキングと婚姻となる」のが後継ぎを残すための政略を含むなどと考えると、また違った目線でストーリーが見えたりする。
前回観た「ドン・カルロ」がほとんど印象に残っていないのも再確認。
やっぱり、先にYさんの講座を経てから観た今回の方が、随分ショーに入って行きやすかった。ありがとうYさん。
ああ、ニューヨークのオペラハウスでメトロポリタンオペラを生で観たいっ!
余談ながら、いつもの映画館のいつもの好きな位置の座席をとったのに、なにか違和感。
あれ?柵のようなものが字幕に出る位置を遮ってしまっている。
この柵、以前になかったと思うのだけど。ちょっと残念。(写真↓は柵を写すためにアングルを下げているので、実際はここまでスクリーンを邪魔はしていないです。)