昨年開催された、ゴッホの描いた世界を3Dで再現しその世界の中にいるように感じる展示会等、眺めて鑑賞するだけでないアート展。
そういう部類に入るのではと、昨夏からずっと行ってみようと思いつつ足を運んでいなかった「ワンダースペース」のアート展示を観に出かけた。
オースティン北東部の倉庫のような会場。目の前は現在開発中の工事現場。
コロナ対策だと思われる入場制限は、15分ごとに売られるチケット数が限られている。でもこれ、もしかしたら元から人数を限っているのかもしれない。ここのアートの鑑賞方上、あまり大勢が集まっているとそれぞれを体験しずらくなる。
「3Dで体感する」アート。いくつか展示アート例を。
天井からぶら下がる多くの電球付きコード。
電球が音に合わせて、色やどこが点灯するのかが変わる光のショー。
それだけでなく、これはその光アートの中に入って、そのショーに囲まれて観ることができる。
自分も動いて、見方を変えて楽しめる。
リサイクルゴミ袋やアルミフォイルで作られたドーム。
靴を脱ぎ、中に入ると、銀色のアルミカバーの枕があちこちに置かれている。アートの中で寝そべって鑑賞する、もしくはメディテーションする?ちょっと「禅」を感じるアート。
素材は札幌市指定ゴミ袋だったりする。
レトロなミシンが何台も並び、その動きと音と光のショーを繰り広げるもの。
ボードの穴に突っ込まれた紙。「白い方が見えているものを引き抜き、あなたのラストワードを書き込み、再び丸めて赤い方が見えるように差し込んでください」という趣旨で、ボールペンのペン立てが置かれていたので、白いのをいくつか引き抜いてみたけれど、どれもすでに誰かのメッセージが書かれてあった。説明をちゃんと読まなかったかも。
でも、引き抜いた紙に書かれた手書きの、異なる筆跡、紙のどの部分にどう書かれているかがどれも異なるわけで、それが目に飛び込んでくるのが新鮮だった。
参加したそれぞれの訪問客が書いたものがアートを構成し、突っ込まれた紙のランダム性がアートとなる。
カラフルな細い紐で作られたアート。
これは触ってはいけないが、色々な角度から観ることができる。
他にもVRを床の個別ロッキンソファーに座って観るものや、ディスコのように点灯する光の中に立って見れるものや、自分の体の動きに反応するカラーアート等々。
一つだけ残念だったのは、個々の展示の「音」が密閉状態でなく、混ざり合って聞こえてしまうこと。更に建物の空調の音までが混ざり合うので、ちゃんと「音」が楽しめなかった事。
でもそれも含め、倉庫のような建物で自分流にアートを感じて下さいというのは、面白い。
もっとこういうアートにもどんどん触れていきたいし、生活の中でアートを感じていたいと思う。