
本日のpatchは、ボーイスカウトの「ワゴンに集まれ」patch。
息子が現在「イーグルプロジェクト」を行っている自然保護地区、最初に来たのは7年前。
まだ小学生だった息子と、カブスカウトのキャンプに来たのだった。

(自然保護地区なので、人工的に作られたキャンプ施設は何もない。2本の木ががキャンプゲート)
今となれば、多分狩りがらみだったのだろうかと納得だが、管理事務所脇に止められた古いトラックの中に血痕らしきものを見つけ騒ぐ子供たち。
息子は本当に怖がって「今すぐ帰ろう!ここ宿泊したくない!」と訴えた。

(怖がっていたのも、スモアの頃にはどこへやら・・・)
何とかなだめて続行はしたが、実は最初から乗り気でなかったのは私の方だ。
そのキャンプ、目的は「氷点下の夜をテントで過ごした」というスカウトに贈られる「ポーラーベア賞」を取得するためにわざわざ寒い時期に設定されたキャンプなのだった。
寒いのが苦手な私がポーラーベア・キャンプ・・・。
夫は出張中だったし、親が行かなくて息子だけポーラーベア賞を受けられないというのは何だし・・・と付き添ったキャンプだった。

その目的の「ポーラーベア」。
せっかく寒い中でテント宿泊しているのに、気温が微妙に氷点下に達しない。
子供たちは「氷点下でガンバル」と期待にワクワクしながら眠りに着いた。
どうする?
ポーラーベア認定のガイドラインは、カップに水を入れ、一晩地面に置いておき、朝その水が凍っていたら氷点下キャンプ認定、などといった基準がある。

生真面目にガイドラインに沿うとポーラーベアにならないかもしれない。
隊長は、本来地面に置く、水の入ったカップを車の上に置いた。
地表より、金属の車の方が冷たくなるからだ。
そうして、子供たちが起きる前にそっと地面に移動。
朝起きた子供たちは、ごくごく薄く凍ったのを確認した隊長の「ポーラーベア達成!」に大はしゃぎ。

やれやれ。寒いキャンプの夜も過ぎた。
同じくキャンプの朝を迎えたA君母が言った。
「私も寒いキャンプは苦手だけど、こういう時いつも自分に言うの。Aが子供なのは今だけ。」
そうなのだ。
快適でないキャンプでも、子供とテントで一夜を過ごすなんていうのは、今を逃せばもう一生ないかもしれない、そういう事だ。

そんな想い出のある場所。
あれから7年、カブスカウトからボーイスカウトになり、そのボーイスカウトの集大成とも言えるイーグルプロジェクトを行う息子。

ああ、あのあたりにテント設置したはず。
ここでキャンプファイアを囲んだんだな。
小さかった息子と過ごしたキャンプの一夜の想い出が蘇る。

子供が子供なのも一度きりで過ぎていってしまう。
こうしてイーグルプロジェクトに励んだことも、想い出に一つになっていくのだろう。

オースティンに10年以上住み、この土地でも思い出が積み重ねられてきた。
10年は一昔。
キャンプの朝、水が凍っていたと大はしゃぎした子供たちの姿も、今は昔の、想い出の中。