「女の勘」は鋭いと言うが、子供を思う母親の勘というものも鋭いものではないだろうか。
そして、その「勘」が当たってしまっていても、どうしようも無い事もあったりする。
そんな事を考えてしまう事故。
昨夜、オースティンで起こった交通事故のニュース。
高校12年生の息子が友人と映画を観に行くというのを聞いて、帰りは遅くなるから息子が暗い夜道を運転して帰ってくるのに不安を覚えた母親Aさん。
息子が運転しなくて良いように、2人を乗せて映画館まで連れて行き、映画が終わった後、2人を迎えに出かけた。
運転席にAさん、助手席に息子、後部座席に友人を乗せた車が帰路についていたところ、後方から猛スピードでやってきた車が追突。
Aさんの車を対向車線に押しやり、対向車に衝突させた。
そのまま路側の石壁にぶつかったAさんの車で、Aさんは即死、息子さんは病院搬送後死亡。
後部座席の友人や対向車線を走っていて巻き込まれた車の人たち5名は、首や背骨の骨折やら肺の損傷などの重傷。
事故原因の車に乗っていた21歳のBは、怪我もほとんどなかったようで、事故現場からタオル１枚の姿で逃走するも、目撃者の証言でまもなく発見される。
警官に抗い、酒帯検査も拒否。
その後、警察での検査で、血中アルコール濃度が違法の3倍という結果が出る。
そのままBは拘留。
事故の一報を受けた知り合いが、加害者のSNSページを見つけ目にしたものは、Bが同日に書き込んでいた「5時前に飲んでいるのが悪い事なら、俺は正しくなんかなりたくない」などと飲酒運転を示唆するもの。
が、その後早々と彼のSNSページは誰かに寄って消去されていく。
Bは、数ヶ月前にも家庭内暴力での逮捕歴がある等と追加報道がなされる。
非常に悲しい事故である。
泥酔でスピード違反で後部から走ってきた車を、避ける手立てはまずなかったであろう。
そうして一瞬のうちに、息子を気遣って送迎をかってでた優しい母と、学校のバンドでサックスを担当する今年高校を卒業するはずだった息子さんの命が亡くなってしまう。
命は取り留めた他の方たちも、大きな後遺症が残る可能性があるやもしれない。
事故の起こった場所が、自分も運転して通ったことが何度かある場所だったので気になって読んだニュース記事だったが、怒りの消えない思いだ。