Cさんと共に過ごしたのは、私が東京に住んでいた時で、かなり昔になる。
当時の仲間たちが、Cさんを偲んでメモリアルRUNを行おうかと考えているという。
ランニングクラブでは、毎週の走るコースを当番制で作ることになっていて、Cさんが始めて作ったコースを再現できればどうかと。
当時、夫(その時はまだ夫ではなかったが)がクラブの秘書的役割をしており、毎週のニュースレターを私がまだ保管してあるので、その「資料」をひも解いて手がかりを探してみた。
掘り起こしていくと、Cさんが始めてクラブに参加した日の記録が見つかった。
そこから更に探すと、95年6月、Cさんが始めてコースを設定した日がわかった。
だが、残念なことに、ちょうどその日は前日の週末にクラブで大島のトライアスロンツアーがあり、その疲れでだろうか、コースがどんなだったか誰が参加していたのかのメモが何も見つからず。
「資料」に残っていないので、当時の私のスケジュールメモ帳の、その日付を見てみた。
走った後みんなで飲む会は、赤坂の「CAVE」という店だったことがここで判明。
CAVEという店の記憶がないので、ネットで検索してみたところ、現在はすでに閉店しているものの、店の内部写真が見つかった。

がしかし、それを見ても「ピン」とこない。
仕方ないか、よく考えてみたら、18年も前の事じゃない。
ここで、もしかしたら・・・と思って、もう一つ開いてみた。
CさんのRUNコースの前日が大島トライアスロンだった、ならばとそのトライアスロンの写真アルバムを見てみた。
と・・・そのアルバムの最後に、数枚、ランニングクラブで撮影された写真が。

その写真の場所の内装を見て、ビンゴ。
先ほどネット検索した、赤坂「CAVE」の内装写真と一致。

残念ながら、Cさんは写っていないものの、Cさんが最初にコースを作り、その後の飲み会用に予約した店「CAVE」での写真が残っていた。
これ、ちょっと奇跡的。
何が奇跡なのかというと、95年当時、まだカメラはデジタルカメラすら普及しておらず、携帯で日常的な場面を気軽に撮影などとはほど遠い時代だったからだ。
フィルムを現像する時代、日常的な普段のランニングクラブの様子を撮った写真はそう多くは残っていない。
写真を撮るのは、イベントの時がメイン。
で、週末の大島トライアスロンに持っていったカメラに、フィルムが数枚残っていたのであろう。それを翌日のクラブの会で撮りきって現像に出そうということで撮ったにちがいないのが、今回見つけた「CAVE」での写真だったのだ。
イベント翌日だったが故、コースの記録が何も残っていないが、逆に、イベント翌日だったが故、写真が残っていた。
なんだか奇跡的な1枚に思える。
それにしても、つくづく感じた。
私、年だよなあ~。
東京でのランニングクラブに参加していた時期、それは私の現時点で考えると人生の「後半」の出来事であり、どちらかと言うと最近に近い方のイベントだと思っていた。
それが、こうして記録を探すニュースレターは、夫が毎週FAXでメンバーに送っていた、紙のプリント。
みんなにメールで送れる環境になる以前の時代だ。
そして、見つけた写真をシェアしようと思ったら、デジタル写真ではない紙焼き写真。
上にも書いたように、携帯どころか、デジタルカメラ以前の時代だった。
ランニングクラブの資料をひも解いたのは、まるで玉手箱を開けたかのよう。
一気に自分がいかに年かを再確認させられてしまった。

(Cさんから、結婚祝いにいただいたワイングラス。ペアでいただいたのに、その後何度かの引越し等もあり1つ割れてしまった。残った1つ、大切にしよう。)