
流した汗は報われた。

(会場のウェイク・フォレスト大学)
ノースカロライナ州で開催のラテン語(クラシカルリーグ)全国大会に参加してきた息子。
大会のグラフィック・アート模型部門にエントリーした、古代ローマ兵士の鎧を再現したメタル加工作品が、1位を獲得した。

(自作の再現モデルを着用し、テキサス州旗を掲げる、の図)
本当に不思議な話。
もともとラテン語クラブには興味があるわけでもない、名前ばかりの幽霊部員だった息子。
授業のプロジェクト宿題で作ったのが、ローマ兵士が使った鎧をリサーチして再現した今回の模型。
それを見て先生にリクルートされ「じゃあ出てみるか」で州大会に参加。
州大会で1位を獲得し、学校が全額負担で全国大会に行かせてくれるというので「じゃあ出てみるか」で全国大会参加。

ラテン語やローマ、ギリシャの古代史の知識を競う大会。
メインはそれらのテストで得点を競うもの。

息子はテスト勉強もせず、とにかくアートで入賞狙いな、お気楽参加。
他の参加者は、出来るだけ合計得点を得るために、大会中毎日びっしり予定が組まれたアカデミック・テストに出来るだけ多くエントリーするようなのだが、息子は出来そうなのをいくつか受けただけ。
初日に、持ち込んだ模型アートを展示設定したあとは、のんびりテストを受け、ミーティングに出、州の結団集会に出、「オリンピカ」陸上競技大会に参加し、最終日のアート審査結果をひたすら待つだけ。

もちろんアカデミック部門では入賞なし。
そしてアート模型部門で1位、陸上800m走で2位、1X400mリレーで3位、という結果を出して帰ってきた。

メインであるはずのアカデミック・テストが眼中にないのだから、参加しても退屈なのではないかと、私も、息子自身も予想していた。
ところがこれが、フタを開けてみれば、ものすごく面白かったらしい。
「何が楽しいのかといわれるとコレとはいえないけれど、なんでだろう、本当に楽しくて毎日時間があっという間に過ぎていった」と。

本当に楽しんで来たのであろう。
出かける前は「まあ、今回限りで2度とは参加しない大会だから、どんなものか経験してくるわ。」程度だったのが、「来年も参加したい」に変わっていたものね。
それが、汗を流して挑んだ大作模型のもたらした功績かも。
やっぱり、これだけの大作を出品している生徒はほかにおらず、「すげ~!」と、「ローマ服の日」にも皆に「あの模型を着ろよ」と促され、作品を着てテキサス州チームの旗手を勤めさせられるくらい、注目の存在になったよう。

(「ローマ服の日」はやっぱりトーガやチュニック姿がほとんど)
狙っていた結果は出せたし、思いのほか楽しめたし、なにより。
それにしても、宿題で作った課題、先生が上手く息子をノセて大会参加を促して下さっていなければ経験しえなかった楽しい1週間。
本当に感謝。
でもきっと先生の狙いは、アート入賞でひっぱって参加させて、参加するからにはラテン語も勉強しないとね、だったのではなかろうか。
申し訳ないけれど、息子、学年度の最後のラテン語の授業が終わって以来、ラテン語のラの字にも触れていなかったのだ。
ま、いいか、楽しんだモン勝ちってことで。
・・・良いのか?
本日のピンズは「本日のTシャツ」に戻って、ラテン語全国大会参加用の、テキサス州チームのTシャツ。
各州チームごとに、お揃いのTシャツで結束を固めるわけで、大会では「州Tシャツを着る日」「州で開催地にちなんだTシャツを作って着る日」「州で紫と金(大会カラー)にちなんでデザインしたTシャツを着る日」などという指定があり、テキサス州では3枚のチームTシャツを用意。
今日の1枚は、「紫と金の日」用にデザインされた、テキサス州ラテン語チームT。

BGM「シンプル・イズ・ベスト」矢井田瞳
♪楽しめる人が勝者ってこと