
昨日載せた、夫と息子がOAになって手にして帰ってきたOAサッシュ。
白のサッシュには、赤い矢印が大きく刺繍されている。

矢印か・・・
眺めていてふと思った。
私が夫と出会ったのは、東京のランニングクラブ。
どこかクラブに入ろうと探していたとき、土曜の午後に集まって走るという告知を出しているクラブを見つけた。
集合場所は吉祥寺。
時間的にも場所的にもぴったりなので、連絡先になっている方に電話してみた。
「あ、いいですよ。吉祥寺駅から矢印をたどっていけば集合場所に着きますから。」
矢印をたどる・・・
私がイメージしたのは、お葬式の場所を示す張り紙の、手が指差し状態の張り紙。

当日、そういった張り紙を探したけれど、ない。
探してもないので諦めかけた頃、駅から井の頭公園 方向に向かって歩くランパン姿の男性を見かけた。
違ったら諦めようと、その方(スズキさん、あなたです)の後ろをそっと追ってみた。
たどりついた先にはランナーが集まっているもののビールを飲んでいる。
おそるおそる、ランニングクラブなのか?もしかして今日の走りは終わったあとなのか聞いて見た。
「はい、私たちがそのクラブです。いえ、これから走りますよ。」
(しかもすぐそばでは、その日に発見されたバラバラ死体遺棄 の捜査進行中。まあ、これはたまたまそうなってしまっていただけだけど。)
走る前にビール、というのも驚いたが、このクラブ、走るコースを設定した人が、路上に矢印をチョークで書いていき、残りのメンバーをそれを頼りにゴールまでたどり着くという趣向。
あ、駅から辿ってきてね!の矢印って、路上に書かれていたの?
そんな風変わりな矢印を追うランニングクラブ。
最初は「勧誘されても一線を引いておこう」と思っていたのに、気がついたら毎回参加。
私より先にメンバーだった夫も毎回参加していて、矢印を辿って走っているうち、結婚に行き着いた。
出会いは矢印・・・
あの吉祥寺は、1994年4月23日だった。

ちょうど約20年前。
赤い刺繍の矢印を眺め、ふと思いめぐらす20年前のチョークで書かれた路上の矢印。
本日のピンズは、スノーマス ・ナスター の「シルバー」ミニバッジ。
「共に白髪の生えるまで」という言い方なら、とっくに白髪くらい共にお目見えしております。
「シルバー」が定年後、65歳くらいからとすればまだまだだけれど・・・
あ、「共に白髪の生えるまで」のほうも、その前に「お前100までわしゃ99まで」が付くから、そう考えると、まだまだ甘いっす。