加藤和彦さんが残した手紙に、「今まで僕が作ってきた音楽は本当に必要だったのだろうか」という趣旨のことが書かれていたというのを、ニュース記事で読んだ。
以前このブログでも書いたのだけど、「それから先のことは・・」や「パパ・ヘミングウェイ」、そしてミカ・バンドの「黒船」など、私は加藤さんのレコードを楽しんできた。
加藤和彦さんにしか作れない音楽、世界だったのに、残念でならない。
子供の頃、我が家には「帰ってきたよっぱらい」のシングル・ドーナツ盤があった。
本当に楽しい曲で、何度も聴いたり唄ったりした。
その頃、我が家のステレオは、１階の通りに面した位置に置かれていた。
ある日、「帰ってきた酔っ払い」をかけて聴いたあと、レコード盤を取替えようとしたら、壁の向こう、つまり路上から「やった～！録れた～！」という声が聞こえた。
近所の子が、壁の向こうでテープレコーダーのマイクを持って、ウチから流れるレコードの「帰ってきたよっぱらい」を録音していたのだった。
そんな思い出もある。
本日のTシャツは、加藤和彦さんの「シンガプーラ」を聴きながら「シンガポール」のお土産Tシャツ。
♪人生を忘れそう このアジアの片隅で♪
人生を一時忘れるのは良いかもしれないけど、人生にさよならしないで欲しかった。