
HAPPY BIRTHDAY MICK!
7月26日はローリング・ストーンズのミック・ジャガーの誕生日。
という事で本日のTシャツは、88年ミック・ジャガー来日公演の記念Tシャツ。BIG EGGの東京公演を観に行って会場で購入したもの。
ミュージシャン、特に洋楽のミュージシャンなどは誕生日だからといって特別な思いがあるわけでもないが、ミック・ジャガーとキース・リチャードだけはちょっと違う。
80年代の終わり頃、よく飲みに出かけたロックがかかる店があった。
独りでふらりと行って、カウンターでビールを注文すると瓶ビールがそのまま出てくる。それをラッパ飲みしながらDJがかけるロックを聴く。音楽が聴けるので独りでも手持ちぶたさでない。
当時独り暮らしだったから、家でレコードを聴きながら飲んでも同じなのだけど、こじんまりとした店のカウンターで、寡黙な店長さんがカウンターの向こうで動き回っているのをなんとなく目にしながら、ガンガンのロックを聴き飲むのは、私の小さな楽しみの時間だった。
ニルバーナ、ハノイ・ロックス、ガンズ&ローゼズなどは、ここで出会ってCDを買ったりした。
店長さんのお気に入りだとかで、植木等の「スーダラ伝説」やBBクイーンズの「踊るポンポコリン」もよくかかっていたのが愛嬌。(植木等の「スーダラ伝説」は私もCD買ってしまった)
その店で年に2回、特別な日があった。ミック・ジャガーとキース・リチャードの誕生日だ。
この日は主役はその場にいないが、誕生日パーティー。一日中、かかる音楽はローリング・ストーンズ(ミックのソロ作品も含まれる)のみ。ストーンズをずっと聴きながら、みんなで歌ったり踊ったりになる。パーティーの日でなくても、この店、ディスコやクラブといった踊る店ではなかったのだが、しょちゅう知らない同士が円になって踊ったりした。
入り口でもらったナンバーカードで抽選会なんていうのもあった。抽選であたりはしなかったが、いつも物静かに黙っている店長さんがいきなり「これあげる。常連さんだから」とストーンズのポスターを渡されたのも、この誕生日パーティーでのことだった。
小さな地下の店にみんなが集まってきて飲んで踊って、ストーンズの曲を改めて山のように聴いて、毎回店に入りきれないほど人が集まる大盛況だった。
懐かしくてネットで調べてみたら、店は今でも営業している。
内装は、昔は「イタリアレストランだったのをひきついでそのまま使っているのか?」という気取らないものだったのが、モダンに模様替えされたようであるし、多分当時とは雰囲気も変わっているのだろう。
しかし、あの伝統だった誕生日パーティーは健在のようだ。
もう20年近く前にミックの誕生日を祝ってストーンズづくしで飲んで踊った店で、今日もミックの誕生日パーティーが開催される。
私が通っていた頃にはまだ子供だったような世代の人々が、今日ミックの誕生日を祝って飲んで踊っているのだろう。
私の隠れ家だった、あの新宿の店で。
ハッピー・バースデー・ミック。今日の私はテキサスのオースティンからそうつぶやいてみる。
<明日からアトランタにでかけるので、ブログ、数日間お休み。月曜に復活予定>