if you 第23話 | BIGBANG ジヨン中心の何でもありの妄想日記*..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .

BIGBANG ジヨン中心の何でもありの妄想日記*..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .

妄想小説あり、イラストあり、日常あり、ダイエットありの、何でもありの何でも日記っ♪(´ε` )

楽しみましょう*\(^o^)/*

おそらく、ほぼ小説w






酷い言葉を投げつけた。

ジヨンの顔を見つめて、私は彼が一番傷つく言葉を選んだ。

「…もう、疲れた」

ーずっと一緒にいたかった。

「ジヨンとの未来が想像できない」

ーいつかジヨンと私の未来が交わればいいな…なんて考えてた。

「二人で幸せになんてなれない」

ージヨンの側にいられるだけで幸せだった。

「もう…ジヨンを好きじゃない」

ージヨン…大好きだよ。

ジヨンに投げつけた言葉の刃は同時に私の心にも突き刺さっていく。
彼を傷つけているのは私なのに苦しさで息が出来なくなる。もう、これ以上はここにいられない。私は最後に「さよなら」を告げてジヨンに背中を向け足早にその場を後にした。
雨が私の頬を叩く。
痛くて涙が出る。
振り向いたら、負けてしまう。
もう一度、ジヨンの姿を瞳に写してしまったら彼の元の駆け出して、私が傷つけてしまったジヨンの心ごと全て抱きしめて「全部、嘘」だと「こんなにも、愛している」と泣きついてしまそうになる。
だから、私は一度も振り向かずにただ来た道を真っ直ぐに戻っていった。

マンションに帰り着き重たい足取りでホールの中に入っていく。マンションのホールには誰一人いなくて、とても静かだった。遠くの方で雨の音が聞こえる。私の服の裾からピチャピチャと音を立て落ちていく雨の滴の音がガランとしたこの空間に響いては消えていった。さらに、雨が降っているせいで外は暗く、このホールを照らすLEDのライトが異様に私の目に沁みた。何だかこの空間に違和感を覚え私は辺りをゆっくりと見渡した。ポストに一枚の紙が投函口の所に引っかかっていた。雨に打たれてびしょ濡れの服は冷たくなって私から熱を奪っていった。私はその目の前の紙のせいなのか、それとも雨に濡れて冷えてしまったせいなのかは解らないけれど、震える手を抑えながら恐る恐るその紙を摘みゆっくりと引っ張り出した。その紙には不慣れな日本語で(よくできました)という文字と、真ん中に大きな花まるが荒々しく書かれていた。
私は喉が潰れる程、叫んだ。
持っていた紙を丸めて地面に投げつける。

「どうして!こんな事するの‼︎何でよ‼︎‼︎」

静かな空間に私の声が全てを掻き消すように響いた。行き場のない感情が一気に溢れ出して私はその場に崩れ落ちた。
怖い…苦しい…痛い…怒り…
色んな感情がまるで絵の具のように混ざり合って、ぐちゃぐちゃになり私の心のキャンバスを真っ黒に塗り替えていった。
心も体もバラバラにちぎれてしまそうで、私はその二つがちぎれてしまわないように強く強く自分の体を抱きしめた。

ジヨンを守る為なら何だってする。
その思いは今も、これからもずっと変わらない。もう、会わないって自分で決めた事なのに…こんなに胸を苦しくさせるこの想いは紛れもなく私がジヨンを愛しているって事でしょう?
いつか、苦しくなくなるの?
いつか、大丈夫になるの?
そんな日が、来ない事を祈る。
苦しいのはジヨンが私の側に確かにいたっていう証だから。私がジヨンを愛しているっていう証だから。

短く小さな呼吸がよけいに私を苦しくしていく。瞳の端から次々に溢れ出る涙をもう止めることが出来ない。バラバラになりそうな自分自身を繋ぎ止めて、抱きしめている手に力が入り自分の爪が私の腕に深く食い込んでいく。

私は携帯を取り出すと写真のフォルダを開いてその画面に視線を落とした。画面には幸せそうに笑う二人の姿が写っている。ポタポタと画面に涙が溢れ落ちる。私は携帯を操作して二人の写真を全て削除した。
ジヨンと作り出してきた思い出を一つ一つ自分の手で削除していく。
そして、最後にジヨンの番号を削除しようと私は連絡先の画面を開いた。画面をタッチする指が震えている、これを消してしまえば彼にはもう本当に会えなくなる。

元から住む世界が違う人。
彼はBIGBANGのリーダーで世界で活躍するG-dragonだ。だけど彼に初めて出会った時、私はそんな凄い人だなんて知らなくて私の中で彼は最初からクォン ジヨンという一人の男性だった。私はクォン ジヨンを好きになって、ジヨンも私を愛してくれた。そして、ジヨンを愛していると同時にG-dragonの事もとても大切に思った。



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[クォン ジヨン]と[G-dragon]

二人はまるで表裏一体、コインの裏と表のよう。私はそのどちら彼も守りたい。
どちらも私の愛しているジヨンだから。
どうか、ジヨンが笑顔で毎日を過ごせますように…
どうか、ジヨンが安らぎ溢れる幸せな日々を過ごせますように…

どうか…どうか…祈るから…

「……っふ……ジヨン……」

そう名前を呼んでもあの優しい声は聞こえてはこない。
いくら涙を流してもそれを拭ってくれる優しい手はどこにもない。
そうを思うとさらに涙が溢れた。

もう、側で笑う事はできないけれど…
もう、抱きしめてあげる事もできないけど…それでも心はあなたに置いていく。

愛してる。

だけど、さようなら。

私は震える指で画面に映し出された
”削除する”を静かに押した。
携帯が私の手からするりと滑り落ち床に音を立てて落ちた。
私はそっと瞳を閉じた。
喉の奥の方から込み上げてくる嗚咽を堪えようと顔を歪めたけれど、閉じた瞼の裏に今まで過ごしてきたジヨンとの日々がスライドショーのように映し出される。
私はその場にとどまりこれまでの二人の思い出を振り返りながら、もう堪えることの出来ない苦しさを解放するように声をあげて泣き続けた。










if you 第23話                         fin.





※画像はお借りしました。