地方自治の話は前にもしたから、正直食傷している。それに、根本的にその地域の人が考えることだと思っているのだけれど、さすがにここまでメディアを使って騒いでこれか、という話くらいはしておきたい。ちなみに前の話はこういうの(前も都知事選でしたね)

あのう、舛添要一氏を降ろした理由は「違法ではないが不適切」な支出などが主な理由でしたよね、セコいとか散々に言われて。では、その次の人を選ぶ際にはまず厳密な”舛添基準”の身体検査が必要なのではありませんか?最初の争点はそこで、その基準をクリアできない人を選んだら何のために彼を降ろして選挙をしているのかわからない、そういう選挙だったのでは?
だから残念なことに、もし舛添要一氏を降ろしたことに意味があったと思うすべての人は、まず金銭疑惑のある方を外すことから支持する候補選びをはじめなければならない。もの凄く素朴な論理ですよねこれ。同じ過ちは避けなければ、選挙をわざわざする意味がない、でしょう?

しかし現実には、その疑惑がある人については深く追求せず、その人がいま現在勝ち馬になる可能性があるような報道が多くある。これは何を意味するか、といえば「あの候補者について疑惑は不問にする」という取り決めでもあらかじめあるものと疑わざるをえない。そうでなければセコく政治資金を掠めているかもしれない疑惑は、舛添氏同様の扱いをメディアから受けるはずでしょう?これまた書いていて嫌になるくらい素朴な論理です。

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ここからもう一歩踏み込んだ推測をするならば「彼女は何か、言及していない争点を持っていて、その一点において他の疑惑や不同意点は許されている」可能性を考えることができます。割と場当たりに、他の候補者を落とすためならなんでも使う候補者(おそらくあの人が所属している政党(応援したら除名されるらしいのに、本人はまだ除名されていない不思議はおいておきます)は喜ばないだろう築地移転問題とか、実際に着手するかどうかはさておきよく言うなと思ってみています。空手形、って言葉を意識しないわけには行きませんが)が、それでも触れない何か。
舛添氏同様の疑惑さえ不問になるのだから、いったい少し前にメディアがあれだけ騒いだことの意味がなんだったか、と普通の記憶力があれば思いますもの。何かの理由で、本丸以外は手を付けてもいいことになっている。そうでもなければ、党に反旗を翻しながら除名もされずに選挙戦をまともに戦えるはずがない。
陰謀論って言葉は方法的懐疑すること自体を否定するものなので、ここでは採用しません。単純に「舛添基準をクリアできない可能性が高い候補が当選しそうだ」という状況を説明するための検討です、これは。

イメージで当選させて、何かあったらまた追い落として選挙やりますか?それともきちんと身体検査しますか?前者を選べない状況を、つい先日までのマスメディアは作ってしまった、しかし現実はそうなっていない。この世間の忘れっぽさが有利になる人がいるならば、そこは疑ってみよう。その程度の懐疑的なスタンスまで陰謀論にされてしまうなら、私たちは思考しないで生きていくしかないですね、あはは。二重思考どころじゃない、まったくの無思考(さいしょ虫鋼って変換された)。

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昨日放送されていた「ロッキード事件の本丸は民間機じゃなくて軍用のP3C購入の件、騒いでいる間にそっちは触れもされず数多くのP3Cが納入されてきて今に至る」という目眩ましの実例を見たばかりなので、つい考えてしまうのですよ。きっと、当時大人だった皆さまもどこかのタイミングで”事件”の本筋が変わったことには気づかれたのではないかと思う、でも当時は情報も拾えないし個々人が発信することも難しかった。でも今はそうじゃないですから、「それ変じゃない?」という引っ掛かりは気がついた時に書いておかないとあとで後悔してしまいそう。そんなふうに考えるのでこれからもちょこちょこ書きますね。

ということでまとめると、「少し前の問題と現在をきちんと付き合わせる程度の簡単な整合性、それくらいは持ちましょうぜ」ってなお話でした。では。