こんにちは。千葉です。

今日は突然バルトーク三昧、なのです。マーラーとショスタコーヴィチばかり聴いていた反動のように思われるのですが、この先どういった形で反動が現れるかちょっと楽しみになってきました(笑)。


では2009年のモータスポーツの回顧を。良いことから始めましょうね、厳しい現実は多々あるけれど。


・青山博一、おめでとう~MotoGP


日本人ライダーたちが大活躍しているカテゴリなのに、いま一つそのありがたみが知られていない感の強いMotoGPから。
とは言いながら、かつて日本グランプリの表彰台九つのうち八つまで日本人ライダーたちが抑えてみせた時ほどの勢いはなく、昨年からの厳しい経済状況もあってあまり明るい話題は多くなかったのです。トップカテゴリに日本人ライダーは高橋裕紀ひとりだったし(シーズン途中にシートを失ってしまったし…)、カワサキも急遽撤退してしまったし(その後身となった一年限りのチーム、ハヤテ・レーシングはよく頑張った)。


あまり順風とは言いにくかった昨年のMotoGP関係では、メーカ的にはヤマハの圧勝が、そしてライダー的にはやはり青山博一、彼の戴冠に尽きるでしょう!
(いま、グーグル日本語変換は「あおやまひ」入力でちゃんと博一を予測、表示してくれました!ささいなことですがちょっとうれしい)


契約があったのにKTMが撤退してしまったばかりに2009年は出走すら危ぶまれた時期もありましたが、なんとかホンダ系のスコット・レーシングにシートが用意できて以降は実に見事な展開に。マシンの戦力的に苦労するだろう、との予想を遥かに上回る活躍を見せてシーズン序盤から上位を争い、最終戦で見事チャンピオンに、そして青山がかつてから願ってきた『250クラスでチャンピオンに、そしてMotoGPに参戦』というシナリオが実現することは本当に喜ばしいことでした。
かつて『バリバリ伝説』にみた、幾度か現実になりそうに思えた瞬間はあったけれど未だ果たされない最高峰の日本人チャンピオンという夢を、いま一度本気で見たいと思えます。ぜひみなさんもご注目くださいませ!


・国内は微妙~国内概観


明らかに不景気の影響が感じられる国内レース。なにが悲しいって、四輪最高峰のフォーミュラ・レースであるフォーミュラ・ニッポンの出走台数。13台って、一コーナで数台が絡んだら完走すればポイントが取れちゃうじゃないですか…

ハコレースの最高峰であるGTはまだ人気があると思うけれど、それだって何時まで続くのかはわからないし。あのレギュレーションだから生まれる面白さもあるのだけれど、しかしながらサーキットでぱっと見て分かるかといえば、微妙。スプリントじゃないのもね、また難しいところで。この辺はいつか書いてみようかなとも思うけれど、なかなか手がかかるものだから・・・

あと、これは個人的な反省なのですが、全日本ロードを見に行かなくちゃって、この数年の宿題なんですよ。つくばサーキットには思い入れあるんですけどね、『サーキットの狼』経由で(世代バレバレ)。


ともあれ。国内に活躍、成長の場がないことには、次の小林可夢偉、次の青山博一も出てこられないのですから、日本でのモータスポーツが元気であって欲しいなと切に思っております。可能な範囲で、とはなりますしささやかなものではありますけれど、このブログその他で援護射撃ができれば幸いです。本当に。


・暗闘をこそ禁止せよ!~F1


ホンダの撤退からはじまったと行っても過言ではない2009シーズンの激動、それがあんな展開の末に彼らが戴冠するとは!おめでとう、えっと、えっと・・・


ってなっちゃうんですよね、申し訳ないのだけれど。

レギュレーションが大きく変わった2009年、見どころは本当にいっぱいあったのですよ。どのチームが(マニアックにはどのデザイナが)新レギュレーションに上手くあわせてくるか。ドライヴァに求められるものは変わったのかそうではないのか、それならそれで戦力分布は変わるのかなどなど。


そのあたりの興味がまったく満たされなかった、とは言いません。そこまで言ったらただの難癖ですし(笑)。ですが、レギュレーションの解釈を巡る騒動であったり(特にダブル・ディフューザ←この言葉が踊る時点で、レース関係の記事に興味ない人は見なくなりますよね)、クラッシュ・ゲートやライ・ゲート等など、政治的な問題の方が大きくクローズ・アップされてしまったシーズンだったなと思うのです。テスト禁止の所為もあって、マシン開発は実走テストなし、グランプリ本番での現物合わせになっちゃったからますます進み方が見えにくくなってしまったし・・・(それでもマシンは速くなっていくところが、技術の進歩と言えないこともない)


確かに、F1は乗るマシンで大きくそのポジションを左右されてしまうものだから、そして2009年のようにマシンの当たり外れが大きいと従前のシナリオが適用できなくなってしまってやりにくかったのでしょうね、国内外のメディアも。でもなぁ、知らないよ、フラビオがどうしたディフューザがレギュレーション違反かどうかとか。「チャンピオンが嘘をついた!」ってルイスはもともとそういう傾向はあるドライヴァじゃないか何を今さら騒いでるのさ、そんな思いに駆られない方がむしろ・・・かと。


なんというか、昨年までは触れにくかった話題がこれでもかとばかりに露見したのを良いことにいっせいに食いついた感がね、どうも…そうか、これがその昔大江健三郎氏が言っていたジャーナリズムの「decencyのなさ」というやつか、と思ったりして。変だなぁ、昔はむしろ大江氏のスタンスに反発したものだけれど…


レースそのものはいくつかの例外を除けば基本的に楽しめました。だからこそ、コース外での暗闘に呆れ果てました。レギュレーション含め、以後こうしたことのないように。わかりましたか、バーニィ(笑)。


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こうして振り返ってみるとやはり影が強い感じ。主にF1のせいですね、えぇ。オーヴァテイク作業部会とかやりつつ暗闘では、ね。今年の唯一の期待は、「暗闘の禁止』、これに尽きます(笑)。どんなリザルトも、コース上でついたものは受け入れますので、ぜひ各位奮闘していただければと思います所存。良いレース、期待しております!


以上、2009年の話でした。もう時代遅れ感が強いのは気のせいかしら、時が経つのは速いわねぇ、おほほほほほほ。ではひとまずこれにて。ごきげんよう。


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