こんにちは。千葉です。
火山灰、川崎市麻生区でも確認しました。近くの皆様にはもっともっと影響が出ていらっしゃるのでしょう、それもおそらくこの先に続く長期的なものとして。何かしらの支援、はじまりましたらここでも紹介したいと思います。
それはさておき、先日買いこんだCD、もう一枚聴きました。
- モーツァルト:交響曲第35番ニ長調「ハフナー」 ほか/アンドレ・クリュイタンス
- ¥3,150
- Amazon.co.jp
あの、ここではこんな値段ですけれど、タワーレコードでは、
\1,050でした。もうセールは終わっちゃったみたいですけれど・・・
なんというか、さすがに経験を積んでこういう投売りは良いことばかりじゃないな、とは思うのです(レーベルの危機がその後ろに見える・・・)。でも一愛好家としては買ってしまう、悩ましいものです・・・
それはさておき。パリ音楽院管弦楽団との数多くの録音、ベルリン・フィルとのベートーヴェン交響曲全集他数々の録音で、そして年配のクラシック愛好家の皆様には一度だけの来日公演の鮮烈な印象で記憶されているアンドレ・クリュイタンスの、数少ないウィーン・フィルとの演奏会ライヴ、1955年5月15日の演奏です。
曲目は以下の通り。
モーツァルト:交響曲第35番ニ長調 KV 385『ハフナー』
R.シュトラウス:交響詩『ドン・ファン』 op.20
ラヴェル:『マ・メール・ロワ』組曲
ラヴェル:『ダフニスとクロエ』組曲第2番
えっと、モーツァルトはエーリヒ・クライバーやクレメンス・クラウス、ヨーゼフ・クリップスの録音に聴かれる、細部までいやみなく主張するウィーン・フィルの音楽が素敵。そこにさらなる軽さがあるのが良いです。録音もモノラルではありますが実に鮮明、モーツァルトでは本当に細部まで充実した音楽が楽しめます。
その軽み、シュトラウスでも実に好いのです。説教にならないこの感じ、交響詩、ですね。ふむふむ。彼のワーグナーを聴いてみないといかんですね、これは。
そして後半のラヴェル、オーケストラは不慣れなるも指揮者の薫陶よろしきを得てか、なかなか好いです。
特に、『マ・メール・ロワ』で鳥のさえずりに苦労するウィーン・フィル、萌えます(笑)。
なんというか、このころは「ラヴェルはこうします」って共通了解みたいなものがまだなかったのですよね、きっと。ふだん演奏している曲なら自分たちの流儀もあるでしょうけれど(今ならほとんどのオケがそういうこなし方を持っているでしょうし、日本のオケであればほとんどなんでも持っているように思う)、かつては他の国のものや耳慣れない作品はそれなりの扱いをされていたのだな、メディアもないしな、うんうん。と、認識いたしました。
クラシック音楽における非ローカル化を歴史的に見ると、きっとこのあたりの時代にトスカニーニとNBC交響楽団が果たした役割が大きかったのだろうな。っていうか、パラダイム・シフト?とか。
クリュイタンスの演奏がフランス語圏のみならずドイツ語圏でも受け入れられたりしたことは、こんな演奏を聴けるのだから幸せなことではあるのだけれど、演奏から地域の特性が失われる流れを作り出してもいるのだな、とか。そんなことを思ったわ。
とりあえず、「この値段でこれなら買うべき」、と思いました。何でこの前まで買っていなかったのか自分。
以上簡単に。ではまた。