第56回 活動記録 | 千葉市TRPGサークル 活動記録

千葉市TRPGサークル 活動記録

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■第56回 活動記録
 
Ⅰ実施日:2019年4月14日(日)
 
Ⅱ実施場所
 セッション実施場所:千葉中央コミュニティセンター
 
Ⅲ活動内容
 セッション

Ⅳ参加者 計14名
乙、量産型小市民、ヨッシー、lamancha、ガリュー、朧竜、はち、たざわ、NH、如月テンマ、ミヤ、天野雀、奈伎良、take


Ⅴ活動内容詳細
 
以下3卓にて実施。
 

第1卓:「ログホライズンTRPG』GM:量産型小市民さん
第2卓:「ダンジョンズ&ドラゴンズ 第5版」 GM:takeさん
第3卓:「深淵 第2版」 GM:乙

 

 

各卓詳細

 

第1卓:「ログホライズンTRPG』GM:量産型小市民さん


第2卓:「ダンジョンズ&ドラゴンズ 第5版」 GM:takeさん


第3卓:「深淵 第2版」 GM:乙

 

実施シナリオ:「青」

在胡氏作成のシナリオ「青」を第二版にコンバートして実施。

 

 

【予告編】

遠く離れても海は一つ。波はいつか届くだろう。


それぞれの目的を抱えながら、人は旅をする。

ある者は病魔に侵された娘を救うため。
ある者は己の未熟さを乗り越えるため。
ある者は故郷の恋人を救う術を求めて。
そしてまたある者は、人々を救うため。

危険な森の奥深く。
そこには、奇跡の薬草とともに海の如き深き青色の菫が咲いている。


遠く離れても海は一つ。波はいつか届くだろう。

 

 

【各PC紹介】

 

① 娘の救いを求める父親
ハンス PL:NHさん
テンプレート:狩人
運命:[54]自己犠牲、[13]変わり者の親族
肺病に侵された娘・リーシアを救う術を求め、ヨムという名の魔道師のところに向け旅をしている狩人。
昔、「もしあなたが命を捨てるのならば大抵の願いはかなう」、という予言をされている。

ヨムからは娘を助けるためにはユラスの森の最深部に生える奇跡の薬草があれば、と言われる。しかし、ヨムはリーシアにはもう手遅れであることを父親には内密に伝え、残された時間を悔いなく使うよう助言を行う。リーシアは父との思い出を残すことを望み、親娘は森の奥を目指す。
誰も踏み入れるはずのない暗い森の奥で、ハンスは切り株を見かける。以降、彼は木の根が伸び、囁きかける幻聴と幻覚に苛まされる。曰く、「本当に娘は助かると思っているのか?」、「お前の命との引き換えなら、望みを叶えてやろう」、と。
囁きに心を揺らされながらも、ハンスは森の聖域に辿り着く。そこで彼を唆し続けた根の侯爵サラドナムの分体と見えるも、からくもこれを撃破。そして響く菫色の公女フェレスの声に「娘を助けたい」という願いを告げるも、既に手遅れであることを知らされる。フェレスには記憶を消す薬草の事を告げられたが、それを固辞した。
海のごとく深い青色に咲き誇る菫の花畑の中で娘の亡骸を抱き続けた彼は、最後の最後に正気の糸を手放してしまうのだった。



② 悔恨に囚われた娘
アザレア PL:はちさん
テンプレート:治療師
運命:[09]しがらみ、[42]死者の呪縛
流行病で妹のユリーシャを亡くしており、そのとき感じた無力さから黒剣の魔術を志した治療師。ヨムの弟子。
悔恨に囚われており、彼女には妹の亡霊の幻覚が見えている。ユリーシャは何も言わず、ただじっと彼女を見つめている。

師匠であるヨムから、リーシアは既に手遅れであること、親子の最後の時間のために森の聖域まで二人に同行するよう告げられる。そして「黒剣を学ぶものは翼人を知らねばならない」という言葉とともに、その旅が彼女自身の卒業試験であることも告げるのだった。
リーシアに死んだ妹のユリーシャの面影を幻視することが度々あり、その都度自分の無力さを何度も認識させられることになる。時折、じっと見つめるだけだったはずのユリーシャの亡霊が、聞き慣れない嗄れた男の声で「その娘も見捨てるのか?」と責めるように問いかけてくることもあった。それでも彼女は、リーシアと向き合い続けた。自分が無力で彼女を救えないとしても、それまでに出来ることを為そうと決意して。
森の最深部にて根の侯爵サラドナムの分体を退け、菫色の公女フェレスの声が響く。彼女は公女に黒剣を学ぶものは翼人を知らねばならない」という師の言葉の真意を問うたが、フェレスは「既に知っている筈だ」と返した。そして彼女は得心した。生を司る黒剣の魔術を使う以上、死とも向き合わなければならないことを。
ヨムに辿り着いた答えを告げると、師は深く頷いた。そして彼が指差す先を見ると、ユリーシャの幻影が微笑んで見えた。


③ 故郷の恋人の為に旅する青年
リチャード・ブラウン PL:ガリューさん
テンプレート:伝書使
運命:[11]借金、[81]誓いの言葉
将来を誓い合った婚約者・ソフィアを病から救い出すために、伝書使となった青年。病の進行をくいとめるのに多額の治療費が必要だっただけでなく、各地を旅することで彼女の治療法を探そうとしている。
ヨムという名の魔道師ならば彼女の病を癒せるかもしれないと、一縷の望みを抱いている。

恋人であるソフィアのために多額の借金を抱えており、彼女を助ける術を求めて危険な目にあったことも少なくない。ソフィアを救うためならばどんなことでも、と思っている一方で「必ず彼女のもとに帰る」という強い意思も秘めている。
一縷の望みをかけて辿り着いたヨムのもとで、森の最深部に生える奇跡の薬草があればソフィアの病を治すことも可能であると告げられ、自分の今までの苦労が報われた思いであった。
森の深部に踏み入れた彼は、病魔に侵された娘を連れて旅する狩人は他人とは思えず、またその娘にも気遣いを忘れることはなかった。そして狩人の娘・リーシアから一枚の手紙を託される。「もし自分に何かあったら、そのときはお父様に渡してください」という言葉とともに。その言葉と、手紙に書かれた短いながらも気持ちの籠もった文章から、彼は彼女が既に長くは無いことを察するのだった。
森の最深部にて根の侯爵サラドナムの分体を退け、響く菫色の公女フェレスの声に彼は奇跡の薬草を願い、それを受け入れられた。自分の恋人はこれでついに救われる、そう思っていた彼の側で、狩人は残酷な事実を知らされる。
項垂れる狩人。既に事切れた娘。青年は娘から預かっていた手紙を渡すと、その場を静かに離れた。そう、彼には帰らなければならない場所があるのだから。
 

 

【GM所感】

ご参加頂いた皆様、お疲れ様です。

卓の成立にご協力いただきありがとうございました。お手数おかけしました。

 

久しぶりの深淵は、PvPが起こらないことを想定したシナリオでした。

その分、各PCには内面的な葛藤をロールいただくことで、それぞれの人間ドラマを描くシナリオ展開になったかと存じます。

救われない者であり、その分誘惑に抗いつづけたハンス。

過去に囚われた者であり、そしてそれに折り合いをつけたアザレア。

救われる者であり、重要なメッセンジャーであったリチャード。

三者三様のメリハリの付いたロールに、多分にGMとしては助けられました。

 

一方、皆さんの推定寿命が結構残っていたのがある意味反省点。もっと起伏あるドラマを描くことで、ひりつくような判定を増やすのも良かったのかな、と。

いつもよりだいぶマイルドな深淵になった印象です。だれも死ななかったし。

(狩人さんがEDで可怪しくなったのはGMの責任ではないと思います!)

 

とはいえ、苛烈なシナリオ以外でもきちんとテーマをPCたちがしっかり深掘りしてくれれば深淵は成り立つというのが新しい発見でした。

また卓を立てるときはこの経験を活かせればと思います。ご参加いただきありがとうございました。

 

(04/16 一部更新)