パイロットの使用する単位 | パイロットへの道

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飛行機は日本で使用する一般的な単位を使いません。

基本的にアメリカで使用しているものを使っています。

 

【nm】

水平距離に関するものは、【nm】を使用します。こちらはnautical mile(ノーティカルマイル)といい日本語だと海里ともいいます。

日本語で海里、海での距離でもこちらを使用します。

 

 

1nmは1,852mと同じで元々は、地球上の緯度1分(1度の60分の1)に相当する長さを指します

 

また概ね直線距離では以下のようになります。

東京-千歳 440nm

東京-大阪 220nm

東京-福岡 470nm

東京-那覇 840nm  

 

気象関連の距離表示はメートルを使用しています。

 

【kt/Mach】

速度はkm/hではなく、前述したnmを時速で表したkt(ノット)を使用します。

時速1nmのことを1ktといい、飛行機や船の速度、風速でも使用されます。

飛行機で言うと、大気に対しての速度を巡航速度、それに風を加味したものを対地速度と言ってます。

 

またある一定以上の高度では、音速を1としたMachを使います。

飛行機は巡航中およそ音速の0.7~0.8くらいの速度になり

Mach0.75をマックポイントセブンファイブなどと言っています。

 

ktとMachの関係はMachを10倍してあげると1分間当たりの距離のnm

それをさらに60倍してあげると、現在の速度のktに該当します。

 

ktは倍にして、一割引くと概ねkm/hになります

 

Mach0.75だと450ktになり、倍の900-90≒810km/h

風を加味しなければ新幹線の速度(概ね300km/h)の3倍までいかないほどの速さというのが分かります。

これに追い風を受けるとよく言われる「新幹線の3倍の速度」となります。

 

【feet(ft)/FL】

次に垂直距離、つまり高度においては【feet】を使用します。

1ftは約0.3mになり、1,000ft=300mになります。

例えば富士山は3,776m=12,390ftとなります。

 

基本的にはfeetを使うのですが、日本においては14,000ft以上はFL(フライトレベル)という用語に変わります。

30,000ftを飛行しているときは、FL300と表記をして、フライトレベル スリーゼロゼロと読みます。

また国によって、この読み替える高度が変わっています。

 

【lbs】

重さはkgとかではなくlbsポンドを使用しています。

燃料や機体の重量、お客様や貨物など基本重さはlbsを使用しています。

日本で使われている機体でB777サイズで700,000(70万)lbs、B737サイズだと140,000(14万)lbsほどになります。

 

1lbsは約0.45kgになります。

lbsを半分にして、一割引いてあげるとkgになります

 

 

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