自動車補修用のリユース部品、リビルド部品の流通に関わる全国の業者団体11団体の連合組織である一般社団法人・日本自動車リサイクル部品協議会(リ協、JAPRA、栗原裕之代表理事)が、6月12日に理事会を開催。会員社を対象としたリサイクル部品(リユース・リビルト部品)の市場規模アンケートの結果を発表した。

 この調査は事業者数や各社の売上げ実績といった基礎的データが明らかになっていないという業界の現状を踏まえて年1回行っているもので、今年が4回目の実施となる。同様の調査データが他に存在しないという現状のため、行政や学会でも引用、活用されているという。

 会員企業473社のうち、回答があったのは240社(回収率51%)。前年までは会員社に直接郵送にてアンケート用紙を送り、回答書を同封の返信用封筒にて回収していたが、今年からは回答率を高めるため、各団体事務局経由にてアンケート用紙の送付、回収する方法に変更した。回収率は、前年とほぼ同数という結果となった。

 240社合計の国内市場におけるリサイクル部品売上げは637億8100万円。一社あたりの平均売上げは2億6575万円で、前年の平均値より1879万円の減少となり、3年連続しての増加から減少に転じた。

 うちわけは売上高1億円未満が32%(77社)で全体の約3分の1を占め、前年より割合が増えた。1億円以上2億円未満は20%(47社)で、両者を合算した国内売上げ2億円未満の企業の割合は再び過半数を超えた。

 2億円以上3億円未満が16%(39社)、3億円以上4億円未満は15%(35社)、4億円以上5億円未満が6%(14社)、5億円以上10億円未満は10%(23社)、10億円以上が2%(5社)となった。

 輸出中古車の増加に伴い、注目されるリサイクル部品の輸出事業の方はどうか。

 240社合計の売上げは211億400万円。一社あたりの平均売上げは8793万円で、前年の平均値を991万円上回った。

 輸出売上げゼロという回答は28%(67社)、売上高1億円未満が50%(119社)といずれも前年と同数。輸出事業に乗り出した段階の企業が多い現状が見て取れる。

 1億円以上2億円未満は13%(30社)、2億円以上3億円未満が3%(7社)、3億円以上4億円未満は2%(5社)、4億円以上5億円未満が2%(4社)、5億円以上10億円未満は2%(4社)、10億円以上が1%(3社)となった。

 部品の240社総売上は841億3300万円で、一社平均3億5042万円。

 1億円未満が27%(64社)、1億円から2億円未満は20%(48社)、2億円から3億円未満が17%(41社)、3億円以上4億円未満は10%(24社)、4億円以上5億円未満が10%(24社)、5億円以上10億円未満は9%(22社)、10億円以上が7%(17社)となった。

 今回のアンケート調査の結果について、リ協は「国内リサイクル部品(リユース・リビルド部品)売上がダウン。輸出リサイクル部品(リユース・リビルド部品)売上はアップしたが全体としては減少傾向にある。このことから、使用済車両は増えているが、軽自動車、部品取り出来ない使用済車両が増えている傾向が見受けられる」と分析する。

 なお、使用済自動車の入庫台数は124万台で、一社平均当たりの平均台数は5167台。これは前年より292台増えた。また、使用済車に支払ったリサイクル料金は総額17億4000万円。一社平均で7250万円となった。

 前年よりアンケート調査項目に加えられた従業員数について見てみたい。

 一社あたりの平均正社員数は19.3名で前年より1名増加。正社員の人数は20名から39名が28%(51社)でもっとも多く、続いて10名から19名が27%(89社)、10名未満が8%(73社)となり、正社員39名未満の企業が63%を占める。

 パート・アルバイトの一社あたりの平均人数は2.45名で0.25名減少。5名未満という回答が39%(206社)で一番多かった。


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