30日8時半に、父ちゃんに見送られて、ICUから手術室に向かった。車いすで向かう。
T先生が待っててくれた。待っている間にT先生に昨日みた深海生物みたいな人の事を聞いてみたけど、話が途中になってしまったな。
麻酔科の看護師さんや、他の担当の看護師さんがみんな赤紫の服を着て、挨拶してくれた。
S先生も顔を見せてくれた。頼みますね。
名前の確認をして入室。
意外に小さな部屋だな。
てきぱきと台に乗せられ、いろんなものを装着された。
手術に使う顕微鏡ってどんなのかな、聞いてみたら、右奥の方で今準備してますよ、と麻酔科の看護師さんが教えてくれた。
酸素マスクをあてられて、もう寝かされてしまうらしい。点滴からお薬流れまーす、と言われたらもう寝てしまったらしい。
恐るべし、麻酔。
夢をみた。
私の腫瘍がいよいよ悪さをしはじめ、どこかで倒れてしまった設定だった。
そしたら、どこから集まったのか、たっくさんの人がまわりを取り囲んで口々に「大丈夫?」
と心配してくれた。あら、父ちゃんは?父ちゃんは?と探すと違うところに立っていた。
「市石さん、おわりました。わかりますか!?」
「え、もう?」もう、終わってたんだ。
さっきの、夢の映像がぱ~っと浮かんだ。
あ、応援してくれたみんなだ。そうだったんだ。ありがとう、みんな。感謝の気持ちで心がいっぱいになった。
ベッドに移されてICUに運ばれる。
運ばれながら、皆さんにありがとうって伝えてください、とマスク越しにがんばって話した。
「伝えておきますよ」と若い先生が答えてくれた。
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